2022,02,17, Thursday
従業員のお嬢さんの男子友だちが、PCR検査で陽性と聞いて、社内に一瞬静けさが漂った。高校生と言うから感染力は強いと考えられるが、ボーイフレンドまで濃厚接触者の範疇に含めると、市民の半数は検査しなければならないことになる。保健所から指示が出ているのでは勿論ないのだが、加盟組織から貰っていた検査キットをこの際使ってみることにした。
『新型コロナウィルス抗原検査キット』と印刷されている。これが事前検査で、これで感染の可能性が出たらPCR検査をするということになるようだ。確かに『JA屋島病院』でクラスターが発生したり、〇〇小学校に感染が出たのでという注意喚起のメールが出たり、周辺でも騒がしくなっている。香川県は14日の発表で、12日分陽性が323件、13日分陽性が157件と減少したところが16日になると、408件に増えてしまった。 多少減少気味かと思った矢先、県内ではまん延防止等重点措置が来月6日(日)まで続く。隣の高知県も、追加で対象県となった。もう多少の報道には、驚かなくなっている。別件で、高松市内の飲食店オーナーに電話をしてみた。「もう諦めています」と言って、存外さばさばとしている。ここまで長引くと、どうしているか安否確認も憚られる。正直、八方ふさがりの状態だ。 もう飲食店の規制は、解除しても良いのではないか。病院や高齢者施設、学校・保育園など、10歳以下と80歳以上の年齢層の施設に感染元が移っているように思う。このあたりを集中的に要注意と言っても、以前からの『3密対策と(マスク・手洗い・消毒)』以上に、これといった対策がない。教育の現場でも、テレビ会議方式の授業が不評のようだ。『紙と鉛筆』が本来の幼少期教育ツールで、PCタブレットの返却希望が増えていると聞く。 特に小学校低学年に自宅学習を強いるのは、土台無理なこと。それでも取り組まざるを得ない現場は、生徒も先生も可哀想だが出来ることをやるしかない。私のコロナワクチンのブースター接種は来週予定されていて、まだ3回目は接種していない。また接種したから絶対安全だとも言えず、悶々とした日々を過ごしています。怖いのは家庭内感染ですが、これは防ぎようがないと思います。正解のない難問に、また直面している。 拙宅の前を小学生の登校集団が通る。毎日7時前から高徳寺の前に立つ先輩には、頭が下がる。今日も幾分登校が少ないように思う。クラス閉鎖があるようだ。朝だから静かに登校するのだが、一日も早く元気な声が聞きたい。県立中高は、来月6日まで半ドンになるようだ。昨日今日がこの冬一番の寒さ、外気温0度。それでも春は来る。もう1カ月したら、いつもの春がやってくる。私も頑張る。 |
2022,02,16, Wednesday
浜田恵造香川県知事(70)が、任期満了(9月4日)に伴う今夏の知事選に立候補しない意向を固めたことが15日、議会での自らの発表で明らかになった。3期で、知事職を勇退する。まだまだやれるし、やると信じていただけに、私をはじめ大勢の県民が驚いた。残り半年の任期中は、引き続きコロナ対策に全力を尽くすと話している。
浜田恵造氏は、観音寺一高から東京大学法学部を経て1975年大蔵省(現財務省)に入省。各部署を歴任し、2010(平成22)年の知事選で初当選し現在3期目。『うどん県』プロジェクトや『瀬戸内国際芸術祭』、トップセールスマンとして東南アジア諸国へ、香川の知名度を高め高松空港の新規路線開拓や機能強化を実現。また交通事故防止訴求の一言が、必ず挨拶の末尾に入っているなど、徹底した方針を貫かれた。 勿論私など知事の去就について知るよしもないことですが、県庁舎東館の丹下健三氏設計現庁舎が、国の有形文化財入りしたことも引退の花道と考える誘因となったのかもしれない。耐震改修工事に優良可があるとすれば、浜田恵造香川県知事は優を選択し、そのため多額の県費を支出した。今となってはこの選択は、財政困難な中にあって、実に英断だったと思われます。 浜田知事は所信表明で、「古希を超えたこの機に、県政運営のたすきを次の新しい走者につなぐことが、県政の一層の発展に資すると考えるに至った」と述べ、引退の思いを伝えた。昨今は、新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、全国の知事の露出が多くなっているが、浜田知事の堂々とした知識・見識は、県民としては胸を張れる『おらが県の長(おさ)』だと誇りに思っていた。 引退表明と同時に次期知事候補が取りざたされると思うが、公選になった知事選挙で選ばれた、『増原惠吉』『金子正則』『前川忠夫』『平井城一』『真鍋武紀』『浜田恵造』、どの知事も県政に注力したと思うが、金子正則知事の功績が高く評価され、その反動として革新派知事前川忠夫知事が誕生したように思う。このあたりが香川の足踏み期で、他県に大きく水をあけられた感がある。 今は浜田恵造香川県知事の施政方針を継承する新人が出ても、批判するような考え方の知事が選出されるような体質にはないと私は思います。浜田恵造香川県知事の言う『知事マラソン』、その通りだと思います。大変僭越ではございますが、浜田知事へ『あっぱれ』を贈ります。 |
2022,02,15, Tuesday
法制審議会は14日、子どもの父親を決める『嫡出推定』を見直す民法改正要綱を古川禎久法相に答申した。離婚後300日以内に生まれた子は、前夫の子と推定する規定は維持した一方、女性が出産時点で再婚していれば現夫の子とする例外を設けるという内容。同時に女性は、離婚して100日間は再婚出来ないとする規定は撤廃する。摘出推定の見直しは、明治時代の民法制定以来始めて。150年前から世の中は、随分変わっている。
民法は父親を早く確定して子どもの福祉を守るため、離婚後300日以内の子は前夫の子、結婚から200日を過ぎて産まれた子は現夫の子と推定すると決めている。ところが昨今は、離婚した女性が別の男性との子どもを産んだ場合に、前夫の子となるのを避けるため出生届を出さず、子どもが無国籍になるという現実がある。これを避けて、実態に合わせた法改正だと思う。当然の措置じゃないですか。 法務省の調査では、今年1月時点の無国籍者825人のうち約7割が出生届けを出さなかった理由に、嫡出推定を挙げている。出産時に再婚していれば、離婚後300日規定の例外とすることで、こうした問題の解消を図る狙い。政府は、2022年度以降の法案提出を目指す。150年ぶりの改正となると、やはり手続きに時間がかかるようだ。 嫡出推定を否認するには家庭裁判所への調停申立などが必要だが、母親や子どもには異議申立権が認められていない。時代劇にあるように、父親が「俺の子じゃない」とわめき散らす権利と言えよう。父親の協力を得ることが難しいケースがあるため、母親にも権利を広げ、申立の期限も延長する。 同時に法制審議会は、『しつけ』を口実に虐待が正当化されているとして、民法の『懲戒権』規定を削除し、体罰の禁止を明文化した。子の人格尊重義務も盛り込んだ、現実に即した改正案と言えよう。蛇足だが、結婚していないときに子どもの父親を決めるには『認知』する必要があるが、この規定に変更はないようだ。 私など親族法に疎い人間には、『一日も早く改正せんか』と思うのですが、このあたりの『あたり前』の法制化は、1992(平成4)年8月施行の『定期借地権』や、2000(平成12)年3月施行の『定期借家権』の動きと同じだろう。グローバルビジネスの掛け声とともに誕生した両法律ですが、日本の賃貸借契約期間に定めがあっても、『法定更新』や『自動更新』などがあっては、契約になっていないという外圧から変更になった。『契約』という法律行為からは、やはり日本人は特異体質と言われて然り。 法律は現実が先行する中で改正されるモノですが、必要だと気がつけば速やかに是正することが、国民生活に必要なことではないでしょうか。ことの良し悪しは別として、『離婚』はこれからも増えるでしょう。事実婚で、入籍しないカップルも散見されるようになるでしょう。余り知られていませんが民法の大部分は、『任意規定(第399~696条)』として当事者の意志によって変更出来る構成です。民法772条は、当事者では変更出来ない『強行規定』です。だから大きな意味を持つ『大改正』です。 |
2022,02,14, Monday
何かの紹介だったか忘れたが、標題の一冊に辿り着いた。副題に『若さを維持する人、一気に衰える人の違い』と書かれています。現在の70代の日本人は、かつての70代とは全く違う。格段に若々しく、健康になった70代の10年間は、人生における『最後の活動期』になった。この時期の過ごし方が、その後、その人が如何に老いていくかを決めるようになったのだ。
70代に努力することで、要介護になる時期を出来るだけ遅らせ、晩年も若々しさを保つことが出来る。そんなうまいことが書かれている。ただ70代には、特有の脆弱さがあることも事実。無自覚に過ごしていれば、自然と老いは加速していく。そのため、老いを遠ざけようと意図的に生活することが求められる。チコちゃんが言うように、「ボーと生きてんじゃないよ」を医学面から警鐘を鳴らしている。 老いを遅らせる70代の生き方とは、いかなるモノか。30年以上にわたって高齢者医療の現場に携わってきた著者が、その極意を説くという一冊。ある意味目から鱗のような、よくよく考えれば、『それはそうだろう』と納得する話しの缶詰。70代の男女の特性は、『男性ホルモン』にあるとか。閉経後男性ホルモンが増える女性は、一層元気になるのに対して、男性ホルモンが減少する男性は、一般的に元気がなくなるとか。 人生100年時代と言われて久しくなりましたが、日常生活にまったく制限なく生きていられる健康寿命の延びは、平均寿命の延びに追いついておらず、男女ともに75歳に届いていません。要するに、70代をうまく生きないと、長生きは出来てもよぼよぼとしたり、介護を受ける期間の長い高齢者になってしまうと言うことです。 気持ちが若く、いろいろなことを続けている人は、長い間若くいられる。栄養状態の良し悪しが、健康長寿でいられるかどうかを決める。食べ物の質も大切。印象に残ったのは、『もっとも長生きなのは、少々ふっくらとしたタイプの人』だと言うのです。私も毎日気にしているBMI(体重を身長の二乗で割った数値)が、25~29.9の人だそうです。私の今朝のBMIは、24.7でした。この本を読む前は、『アンダー25目標』としていました。目標が少し変わります。 第1章・健康長寿のカギは『70代』にあるに続き、第2章老いを遅らせる70代の生活の中に、「何事においても、引退などをしてはいけない」とか「働くことは、老化防止の最高の薬」、「運転免許は返納してはいけない」や「肉を食べる習慣が老いを遠ざける」から「70代の運動習慣の作り方」まで、珠玉のインデツクスがちりばめられている。散歩など、陽に当たりながら歩くことも、好循環をもたらす一つの手です。 第3章・知らないと寿命を縮める70代の医療との付き合い方では、注意すべき医師の言葉の中で、極端な言い方をすれば、医師の言うことも超真面目に聞くなと警告しています。つまり日本には、長生きを専門とする医師はいない。人間の身体全体を見て、どうすることが身体によくて、どうすれば身体に悪いのかを言ってくれる医師はほとんどいない、と喝破している。 私も過去に内臓器専門医からは週二日の休肝日を指示されたが、脳専門医は、休肝開けにガバガバ呑むから休肝は必要なし、毎日2合までと言われたりした。先述のように、人体の部分部分の専門家は大家までいるが、70代総合専門医は聞いたことがない。この本を読んで、確かにいまの70代の大坂を登る前に、読んでよかったと思う。これから70代という人はもちろん、いま70代の人も是非一読をお薦めします。長生きだけでなく、幸せに看取ること、そして楽しく死ぬことにもつながります。 |