2022,02,21, Monday
第24回冬季オリンピック北京大会は20日、北京市の国家体育館(通称鳥の巣)で閉会式が行われ、17日間の祭典が幕を閉じた。中国は心配されていた新型コロナウィルスの感染拡大を封じ込め、大会の成功と国家の威信を世界へアピールした。しかしスポーツ界で嫌われる、五輪の政治利用も見られ、手放しで満点評価をするにはほど遠い閉幕に感じる。
結果メダル数を言うのにわれながら憚るのだが、金3銀6銅9合計18個の日本選手団の活躍は、これまでの冬季五輪で最多という、この結果は素直に喜ばしい。日本人選手のメダル候補で、獲れなかった選手も数多くいるが、結果は結果として、次の機会へのステップとして貰いたい。人間すべて、塞翁(さいおう)が馬という諺もあるくらい。 人間の禍福は、変転し定まりないものだというたとえ。人間万事塞翁が馬。〔淮南子人間訓から。昔、塞翁の馬が隣国に逃げてしまった。しまったとほぞをかんでいたら、名馬を連れて帰ってきた。老人の子が、その馬に乗っていて落馬し足を折ったが、おかげで隣国との戦乱の際に兵役をまぬがれて無事であったという話から〕。一喜一憂していても、最後はどうなるか分からないという例えとして私は聞いている。 次回の冬季オリンピックは、イタリア北部のミラノ・コルティナダンペッツォで4年後に開催される。大会旗の引渡しが、式の最後に行われた。それと北京冬季パラリンピックが、3月4日(金)に開幕するという。私の周りでは、パラリンピックに関しては全く言われていない。既に日本選手団も結成されていると思われるが、選手には人生精一杯の努力を、そして見る者も惜しみない拍手応援を贈りたいモノだ。 再度言うが、メダルの数が云々ではないが、北欧のノルウェーが最多の37は流石だと思う。2位ドイツが27だから、その差の凄さを感じる。3位は開催国中国の15個、4位が米国の25個(金メダル数を優先する)、5位がスウェーデンの18個。日本は12位にランクされている。日本チームに、あっぱれを贈りたい。残念なあの選手のことが、再び目に浮かぶ。高齢者は、名前は出なくても、そのシーンはハッキリ覚えている。 日本チームの冬季大会記録は、1998(平成10)年地元長野大会10個を先頭に、これまでも前回大会平昌(ぴょんちゃん)の13個、その前のソチ五輪の8個と比べても格段の成果を挙げている。やはり国が選手の育成資金を出すと、必ずその結果は出るモノのようだ。オリンピック競技に限らず、世界大会へ出場しそれで勝つには、個人もそうだが周辺も犠牲を強いられる。国が応援することは、必要不可欠であります。 それからオリンピック・パラリンピック開催の、これからが心配だ。開催費の拡大傾向は歯止めがかからず、日本の夏の大会もそうだが、全ての収支結果が公表されれば、私を含めて多くの日本人が『日本での開催は御免被る』と言い出すだろう。オリパラを開催出来る中国とロシアは、民主的な競技運営が果たして出来るか。もちろん米国やカナダの西側諸国だけでは、限界が直ぐ出る。オリパラの将来に暗雲が立ちこめた『2022北京大会』が幕を下ろした。 |