2019,09,20, Friday
国土交通省が19日発表した7月1日時点の都道府県地価(基準地価)によると、三大都市圏を除く地方圏の商業地は前年比プラス0.3%となり、1991年のバブル崩壊後以来28年ぶりに上昇に転じた。銀座に50年暮らすという溝渕利幸(サンミ高松)氏は、今年の7月お目にかかった際に「銀座はバブル時の地価を上回った」と話しされていました。
その銀座は、14年連続で銀座二丁目の商業地「明治屋銀座ビル」が日本一の高額で、一坪1億4,280万円に値上がっている。実感を、数字が証明したとも言える。全国の商業地も、県庁所在地では上昇傾向にあるが、周辺市町への波及は限定的で、平均すると0.2%のマイナスだった。 ただし、地方圏の住宅地はマイナス0.5%で、93年以来の下落が26年続いている。あのバブルの頃を思い出すと、全国の商業地は大都市圏を牽引力として地方にも波及し、崩壊も大都市圏で発生し、地方圏へ波及した。その後やや時間をおいて、全国一斉に住宅地の価格が下落した感がある。 特に香川県はその後の平成16年、都市計画法の市街化区域(宅地化を促進する区域)と市街化調整区域(宅地化を抑制する区域)の線引きを廃止したがため、これまで原則建築が出来なかった市街化調整区域の宅地化が一気に進み、住宅地の地価が下落した。住宅地の下落に引きずられるように、商業地の地価が下落し、四国内最高路線価にも影響を与えている。 それまでの四国内最高路線価は、高松市内の中央通り沿いの画地でしたが、現在は、松山市内の某所にその座を奪われ、その価格は何と倍と半分になっています。全県での線引き廃止は、香川県タダ一県。地価の下落がこれほどまでに続いたのは、線引き廃止も原因だと私は思っています。 このため、繁華街にある小規模ビルは、築後60年以上を経ているモノも多いのだが、解体費が更地にした価格を上回り、壊すに壊せない現状があります。確かにスナックなどが入る雑居ビルの入居率も悪くて、建築時の返済は終えていても、解体費の追い金までの余裕はないと言われている。100坪以上が、今となっては求められる中心市街地の土地。狭小地のペンシルビルは、可哀想だが捨て置かれる。 国土交通省と期を一にして、香川県も19日、土地の適正な取引価格となる2019年度県地価調査(7月1日現在、182時点)の結果を公表した。前年からの平均変動率は商業地が横ばいとなり、1992年から27年続いていた下落が止まった。全体的に、底を打ったと言える。 このような状況の中、中古物件の流通は活況を呈している。売り側は、自分の代に何とか片付けたいと思っていて、価格については、われわれの査定価格と希望価格に大きな乖離は見られなくなった。特に相続物件にあっては、購入は親がしているので自分の懐は痛んでいない。つまり「相場」であれば、異論は無い。 また買う側も、中古となれば建物価格が新築に比べてかなり圧縮されている感があり、用途に合う「中古」に買客も殺到する。「用途」とは、例えば中古住宅では、子育て世代の住まい、高齢者夫婦の住まい、単身者向け住まいと、それぞれにあったモノをインターネットで探す。毎日見ていて、価格が変動(多くの場合が下落)すると、一気に動く。 土地は、全産業生活の基盤です。高騰することもなく、下落することもないのが理想ですが、ある意味その心地よい癒やしの価格帯に、リーズナブル(値頃感がある)な中古物件が数多く流通しているように思います。売り時、買い時だと思います。 |
2019,09,19, Thursday
盛和塾ハワイの三田塾生からのメールを、了解を得て転用させて頂いています。三田さんの扱う物件は高級感が漂うモノばかりですが、別の所からは、もう少し安い物件情報もあります。日本人が大好きなハワイ、読むだけでも面白いと思い、掲載しています。
皆様、平素より大変お世話になっております。カイナハレ・ハワイ不動産の三田です。 (ご挨拶) 9月も半分過ぎ、ハワイの気候もだいぶ過ごしやすい日々になってきました。いつものように、ハワイの新聞から拾ったニュースをお届けします。ハワイ島マウナケア山頂に建設される予定の30メートル望遠鏡(TMT)建設に反対する運動が止まりません。 ハワイ島のみならず、オアフ島でも数百台からなる車列を組んでハワイカイからカラニアナオレハイウエイ経由H1高速道路を経てオアフ島西側のマイリビーチパークまで行進がありました。ハワイ大学では、TMT計画が挫折してしまうとハワイ大学が国から受け取ることができる研究補助金を失う可能性もあることを心配しています。 高架鉄道プロジェクトでは、ようやく国からの資金補助が認可されたという明るいニュースが久しぶりに報告されています。また鉄道の試運転区間を延長したとのことです。2020年1月にはカポレイからアロハスタジアムまでの11マイルのテストを行う計画とのことです。その鉄道の最初の運航区間に当たるアロハスタジアムでは、老朽化した現在のスタジアムを再建する計画があり、3つの案が出ています。 いずれも現在の収容力5万人を3分の2程度に縮小し、スポーツの他、コンサート、コミュニティ向けイベントなどができるようにし、スタジアムを小売店、鉄道駅、パーキング、スワップミート広場などが取り囲む形になる模様です。もう一つのニュースですが、ダニエル・イノウエ空港でコンコースの増設が進んでいます。2020年12月に工事が完了する予定で、これにより150万人の受け入れ増につながります。 (ハワイの不動産の話) ワイキキで20年ぶりに高層アパートが誕生します。場所は、クヒオ通りの元フードパントリー跡地になります。10日に起工式が行われたこの高層アパートは28階建て、402戸で、下の階にはフードランド・ファームズ系の食品店やその他小売店も設けられるとのことです。名称を「リリア・ワイキキ」とされるこのアパートは賃貸用で大半は市場価格で賃貸されますが、91戸はアフォーダブル・ユニットになるようです。 アフォーダブルというのは手が届くというような意味で、つまり低所得者用のということを意味します。従い、これを賃貸したければ、収入が低いことを証明しなければなんりません。一方、カカアコ地区で開発が進んでいるワード・ビレッジに7棟目のコンドミニアムの計画をハワード・ヒューズ社が発表しました。 「ビクトリア・プレイス」という名称が決まっています。これは中止された「ゲートウエイ・タワーズ」に代わるプランで、その予定地に40階建てで350戸になる模様です。ハワイ地区開発公社(HCDA)が建築許可を出せば2020年初旬頃に販売を開始し、売れ行きが良ければ2020年第3四半期から建設工事を開始する見込みとのことです。 さて、一般のマーケット情報ですが、8月のオアフ島の住宅販売は前年同期比でほぼ横ばいという結果になっています。株式相場の反落や米中間貿易摩擦から米国経済が悪化するとの懸念が影響しているのではという見方があります。同じ8月のハワイ島、カウアイ島では一戸建ての業績が好調という報告があります。 カイナハレ・ハワイの詳細 |
2019,09,17, Tuesday
この時代世界中の情報は簡単に手に入りますが、それはあくまでも日常のポジションでのことで、イレギュラーな状態では、強く希望しなかったら入りません。そんな時代なのです、今の時代は。帰って来て驚いたのは、千葉県の台風禍です。今の時代に、そんなに長く停電が続くのかと不思議に思いますが、現実問題として、千葉県の今は、まだ停電が続いているようです。
災害が余りにも広範囲で、台風ごとに、全国に被害が広がっています。どこに上陸しても、被害が出る状況が続いています。風速60㍍となるとさすがに日本のみならず、アメリカでも「超」がつくハリケーンになっています。地球環境だけは、洋の東西を問わず、世界みんながこぞって何とかしないと、人が死にます。 もう一つのビックリは、内閣改造です。小泉進次郎党厚生労働部会長が環境大臣に就任は想定内ですが、河野太郎旧外務大臣が、防衛大臣に就任したり、加藤勝信氏が厚生労働省大臣に就任したのはビックリでした。特に加藤勝信氏が厚生労働省大臣は、予想されていた起用ではありました。安倍晋三内閣総理大臣は、次を加藤勝信氏と考えているようです。 安倍晋三首相が得意な、親戚回しの政権維持です。加計孝太郎理事長は、安倍晋三首相の従兄弟です。そして加藤勝信氏も、親戚だと聞いています。この加藤勝信氏と、菅義偉官房長官、二階俊博幹事長の去就がどうなるか注目でした。菅義偉官房長官は次期首相候補、二階俊博幹事長は、安倍晋三首相の四選を左右する人物です。 この二人を温存したと言うことは、安倍晋三首相は、第五次内閣も自分の手でと考えているフシがあります。一国の政権は、困難を極めている現状でも、男子の本懐として続けたいと思うのは分からないことではありませんが、これ以上の政権掌握は、中国ロシアと同じ様になります。韓国の大統領一期五年交代も疑問ですが、安倍晋三首相の在位は、もう良いでしょう。 海外にいると、情報の入り方が違っているのがよく分かりました。Wi-Fiルーターも、インターネットはつながりますが、メールが送れません。携帯電話も、失礼しました。帰国して頑張っていますが、疲れも感じ始めました。今回の失敗は二つ、一つは万歩計をギリシア初日になくしました。体感的には1万歩は歩いている感じです。もう一つ、文庫本を無くしました。今回は比較的、難なくすごすことが出来ました。 |
2019,09,16, Monday
昨日はアテネ市内でタベルナ(一昨日はレストランと訳しました)、定番のギリシア料理を気軽に楽しめる大衆食堂(六本木・金魚の類い)で、ショーを見ながら最後の夜を楽しみました。昨日の朝は12時間のエーゲ海ミニクルージングのために、早くホテルを出ましたが、今日は10時とゆっくりとした旅立ちです。長い一日になります。一日が30時間ぐらい。
アテネのシンボル・アクロポリスの丘に建つパルテノン宮殿、2004年のアテネ五輪で、一層の整備が進みました。古代ギリシアの最高傑作を集めた古代考古学博物館、オリンピック発祥の地となったパナティナイコ・スタジアムを見学しました。スタジアムの前で、クラッシックカーの集合イベント。混雑に、拍車をかけています。スリが一番多いと言われている、オリンピック・スタジアムです。 来年の東京五輪の聖火も、ここギリシアの田舎で採火され、このスタジアムで東京の代表者へ手渡されるようです。そのために最近マスコミに登場していない小池百合子東京都知事が、来るのではないかと言われています。マスコミも勝手なモノで、ピークを過ぎたネタには、全くの無関心。小池さんのネタは、探せばあると思うのですが。 ここギリシア人は、何日か前にも書いたとおり、「観光・海運・農業」を産業として暮らしています。しかし「ギリシア危機」のみならず、観光で門戸を広く開放したために、共産圏からの「悪党」が数多く入り込んできて、「スリ・かっぱらい・殺人」などしているとか。よしんば逮捕しても、観光客だからうやむやにならざるを得ないのだそうです。 4年間の革新系の政権から、この7月の総選挙で保守系の政権に変わり、その嫌がらせのための放火もあるようです。大陸は、われわれが考えている以上に激しいですね。ギリシアはその中でも比較的穏健派のように言われています。私の印象でもギリシア人は、穏やかで親切です。男女ともにイケメンが多かったように感じました。 ギリシアは現在EU(欧州連合)の一員ですが、イギリス同様に離脱の可能性が大きいと言われています。確かにEU(欧州連合)からの援助もありますが、逆にギリシア産業の柱である「海運」に対してEU各国から、造船トンの抑制要求があったりして、欧州連合にいるからの苦悩もあるようです。若者への技術の伝承からも、船などは造り続けなければ、ダメだとガイドの木下女史は訴える。 ギリシアの印象で大きく変わったのは、水が豊富で、新鮮な野菜や果物が抱負でした。スイカも日本ではもう食べられませんが、ここでは毎日出てきました。特にオリーブの生産は、イタリア・スペインと伍して世界三大産地ですが、ギリシアが世界一の生産量を誇ります。1,100万人の人口に対して、オリーブの木は12,000本、国民一人当たり11本以上の木があると言われています。 瀬戸内海の小豆島が国産オリーブの最大産地ですが、誠耕園井上智博さんによれば、小豆島産のオリーブ自給率は半分以下か、3分の1程度だと言います。日本でも、オリーブオイルの使用量は増え続けています。食用あり、化粧用あり、私などは電気カミソリですが、仕上げにオリーブオイルを顔に塗り、滑りを良くして剃り残しを無くしています。 確かにオリーブの木は多いのですが、手入れは全くと言って良いほど、自然繁茂です。手入れをして、一本の木からの収穫量を増やすのではなく、木を増やせばそこそこの量が収穫できると考えています。特に世界第二位のコットン生産は、全く人の力が要らなく、機械化が進むほど生産量が増えると考えています。 その他ワインの産地ですから、当然ブドウ。トマトも多く食べられています。ネクタリンも、実に美味しかった。八百屋の店頭で買い求めて、食べてみました。農業では、今や日本ではほとんど作られていない「たばこ」も生産しているようです。それに大理石の生産も、各所で見ました。最も産地ではなく、商材として売られている現場です。 最後に、ギリシア人の生活に関して。年間収入は世界規模で見るとさほど多くはないのですが、海岸沿いなどに別荘を持っている国民が多い。その理由の一つは、120㎡までの家には課税されないというギリシアの税制にあると言われています。島には別荘は少ないと思いますが、エーゲ海海岸沿いには多くの別荘が点在しています。 私は今のギリシアの産業経済は、可でもなく不可でもないと思います。それなりの生活は出来ていますが、首都アテネに、国民の半分の500万人が住んでいます。移民が含まれてなければ、2~3割の人口増、それにもましてひどいのは、街中の路上駐車と落書き。ギリシアの援護に回っていたドイツ銀行も雲行き怪しい。 イギリスのEU(欧州連合)離脱が、時限爆弾のように秒読みに入っています。合意無き離脱になれば、残された国に及ぼす悪影響は、かなりあると思われます。移民も一向に減らないヨーロッパ、どうなることか、対岸の火事ではありますが、杞憂になれば良いのですが、心配事があとをたちません。 |