2024,04,16, Tuesday
穴吹興産(高松市・穴吹忠嗣社長)は、本年度新たに霊園事業に参入すると発表しています。高松市国分寺町の真宗興正派真教寺(佐々木諦剛住職)を事業パートナーとして、国道32号円座バイパスと香東川が交差する付近の私有地約2,000坪を取得し、昨年12月から整備事業を開始していると言う。新聞報道で知り、場所を探してみました。
残念ながら場所の特定には至らなかったのですが、村上組が所有者し、昨年夏前に工事をしていたあたりかなと、推測します。時間を作り現地に行けばハッキリするのですが、場所はさほど意味をなさない。周辺に住宅がなければ、目立った反対はないと思います。山を削って造成する時代でもありません。香東川堤防の外で、道路付けもしっかりしています。 同社を中核とするあなぶきグループの、新規事業創出コンペで提案された構想を事業化したモノ。発表によると、樹木や草花を墓標として遺骨を埋葬する樹木葬は、近年ニーズが増えている。新しい霊園では、埋葬エリアとして590区画を整備し、このうち9月から分譲を始める250区画は大半を1~2人用の樹木葬区画とする。残りは一般的な墓石やペット向け。埋葬に当たって宗教や宗派は問わない。残り340区画の分譲開始時期は、売れ行き次第の様子眺めといったところか。 グループ会社として昨年9月に立ち上げた『あなぶきメモリアル』が、園内の清掃や区画使用権の代理販売、石製墓標の販売などを手がける。料金は1人用の区画で、40万円前後を想定。園内では、駐車場や管理棟も整備する。6月頃から、利用者向けの事前説明会を予定しているようだ。実に面白い、上手いところに焦点を当てた新規事業だと思います。穴吹興産は上場企業で、株式は過去の大阪2部(現東証スタンダード)に上場されています。 私の退社を聞いたのか、専門業者を介してM&Aの申込がありました。ありがたいことで申し分ないパートナーですが、『全従業員の物心両面の幸福の追求』を会社理念としていた手前、お断りをしました。小山和人社長を中心に、100年を目指してこれから一層励んでくれることでしょう。大いに期待しています。 これからの土地活用策として墓園事業は、墓じまいが活発化するなかで新規開業はどうかと訝る向きもあると思いますが、住宅も実家は空き家化していますが、新築住宅はまだまだ建っています。墓所と住宅を同一化するのは失礼ですが、私はありだと評価します。単純計算ですが、大規模平面駐車場は1台あたり5坪程度、この墓所だと3坪あれば1区画が成り立ちます。墓石は、昭和の3重重ねではなく、欧米流のタイプではないと思います。 霊園の事業計画は、今でも宗教法人と提携してやらないと許可が下りないと認識しています。周辺に民家がないのも条件です。相続人がいない、また見向きもしない自分の墓所が荒れ果てるのも忍びない。新しい終活の、選択肢の一つだと思います。早めに完売すると、良いですね。 |