干し柿(ほしがき)は、柿の実を乾燥させた食品で、ドライフルーツの一種です。日本、朝鮮半島、中国大陸、台湾、ベトナムなどで作られています。干し柿に用いられる柿は、そのままでは食べられない渋柿です。乾燥させることにより、渋柿の可溶性のタンニンが不溶性に変わり、渋味がなくなり、甘味が強く感じられるようになります。また、その甘さは砂糖の約1.5倍とも言われています。
ここ2~3年、香川町と塩江町道の駅で渋柿のできるだけ大きいモノを探して買い求め、かみさんがTVを観ながらひたすら皮むきをして、物干しの片隅に2~3ヶ月つるしておきます。なかには皮をむかずにそのまま吊して失敗したとも聞きますが、料理方法はこの皮をむくという至ってシンプルな方法です。アルコールに漬けるというのも聞きますが、わが家はむいて吊すだけであります。
乾燥させずに生食される甘柿とは風味や食感が大幅に異なり、甘柿が苦手でも干し柿は平気で食べる人もおり、逆に甘柿が好きでも干し柿が苦手な人もいることもあります。表面に白い粉が付着していることが多いですが、これは柿の実の糖分が結晶化したものです。カビではありません。風通しも大切で、温度が下がらなければ、カビが生えることもあります。
干し柿は、平安時代中期の法典「延喜式」に祭礼用の菓子として記載されています。保存が可能であったため、非常食としても用いられていました。甘味としても重宝され、古代の中国では干し柿の表面につく白い粉「柿霜」が砂糖代わりに使われていたと言われています。干し柿は、吊るし柿や串柿として知られ、季節の風物詩としても親しまれています。
今では軒下に吊す家も見かけなくなりましたが、私は非農家ですが、風物詩としての柿やタマネギの吊るしが気に入っています。もう1ヶ月もすると、少量ですがタマネギの吊しができると思います。先祖伝来のわが畑で、タマネギが生育中であります。タマネギは、「葉が垂れる」と収穫時期だと聞きます。今年始めて作りました。
例年5月の連休は『さつまいも』の植え付けをしていますが、今年は少しずれそうです。晴耕雨読、今の時代、人としてこれに憧れます。もう少ししたら、もう少し畑に行く時間も増えます。不思議とこれもまた楽しいのです。多くの農地を持つ人はやりたがらず、猫の額ほどの畑は、マンションでのプランター家庭菜園の延長です。ないから、やりたくなるのかもしれません。