2021,08,11, Wednesday
第103回全国高校野球選手権大会が台風のため予定より1日遅れの10日、まん延防止等重点措置が発令されている兵庫県西宮市の甲子園球場で2年ぶりに開幕した。新型コロナウィルス感染が拡大の一途を辿る中で不安なスタートとなった。8日に閉幕した東京五輪に続いて開催される国民的な注目イベントとして、日本高野連は感染対策に神経をすり減らす日々が続く。
10日の簡素化された開会式では、49代表校がマスクを着用し、球場内を一周せずに外野に整列した後、本塁方向へ前進。感染症対策を講じて厳戒態勢で実施し、観客は学校関係者に制限。期間中は選手らを対象にPCR検査を行い、大声での校歌斉唱や球場の土を持ち帰ることを控える。私は甲子園の土、袋に入れてお土産で販売すればいいとかねてから考えていた。 選抜大会では禁止されたブラスバンドは、楽器を使う生徒を50人以内に制限して、横並びで演奏するなどして可能となった。地方大会では木管金管楽器は禁止だったが、甲子園では使用可のようだ。高松商も14日の試合に備えて応援の準備をしているのだが、『学校関係者』として選手(控え含む)及び父兄保護者、在校生・学校関係者に限定されて、残念ながら私のレベルでは臨場不可となりました。 各出場校の応援に対して詳細は、校長に委ねられたのでありますが、募金にはわれわれOBが積極的に関与し、甲子園での応援は現役生徒にお願いすることにしました。バスの中で、弁当を食べるのも駄目出しされました。当初2千人までと発表されたガイドラインも、東海大相模や星稜などの出場辞退で、一層厳格に感染対策がとられました。球児のことを考えたら、それが当たり前です。 出場校にとっても、開催を最優先とする主催者側の姿勢は心強い。大阪桐蔭の池田主将は昨年、中止になった選抜大会の選出校による『甲子園交流試合』を経験している。「開催して頂けることはとてもありがたい。出られなかった高校の分まで全力で戦いたい」と語る。選手宣誓の小松大谷の木下主将の「1年前、甲子園という夢がなくなり、泣き崩れる先輩たちの姿がありました」という下りは涙を誘いました。 もう一つ感動的だったのは、開会式の冒頭で俳優の山崎育三郎さんが大会歌の『栄冠は君に輝く』を独唱したあのシーン。東京五輪のごたごたした開閉会の演出に比べて、実にシンプルで効果的であった。スポーツの大会を大人の都合でてんこ盛りにしてどうするの。少なくても、甲子園大会には昭和のいいところがまだまだ踏襲されていて、ジイジイはうれしい。 |
2021,08,10, Tuesday
第32回夏季オリンピック東京大会は8日、国立競技場で閉会式を行い、17日間の日程に幕を下ろした。新型コロナウィルスの影響で史上初めて1年延期となった大会は、緊急事態宣言下での開催を強いられ、大半の会場は無観客。批判と混乱の中、世界中から集まった選手が接戦を繰り広げた。日本も目標の金30には届かなかったモノの、金27は過去最多となった。
日本勢のメダル奪取は、新型コロナウィルス禍で外国選手が思うような調整が日本で出来なかったことも影響している。方や日本人選手は、政府が選手強化のため数年前から準備した味の素スタジアム等で、調整が出来た。これを『地元の利』と言えば、昔から言い古された表現に過ぎないが、ことのほかプラスに働いたようだ。 もう一つの要因は、若者の台頭がメダルにつながったと言える。レジェンドで惜しくも予選敗退は、体操の内村航平選手、テニスの大坂なおみ選手、バトミントン桃田賢斗(NTT東日本=香川県三豊市出身)の3者が頭に浮かぶ。反面大活躍の筆頭は、女子バスケットチーム。日本人チームが、世界第2位という快挙には驚いた。よくよく聞くと、決して幸運だけではない。アメリカ人コーチの指導の下、勝つべくして勝ったようだ。 もう一つ印象に残った指導者の言葉に、「今の子は切磋琢磨に弱い。そのかわりあなたは出来ると言いながら少数精鋭で育てると、世界水準に達する。」なるほど4回も五輪大会に出場するチームの指導者は、時代の風を感じて読んでいるようだ。確かに『傷つきやすい』というのが昨今のアスリートのある一面か。いずれにしても、ご苦労様でした。 1964年東京大会以来、57年ぶり2度目となった日本での夏季五輪は、前回と異なり、祝祭感が希薄だった。国内の一日当たりのコロナ感染者数は、大会中に約3倍に急増。医療体制が逼迫し、開催に否定的な声は消えなかった。一方で選手たちは、困難な状況で力を尽くした。日本は史上最多27個の金メダルを獲得し、銀14、銅17を合わせた総数でも過去最多を上回った。 東日本大震災の被災地では、一部観客も入れて競技が実施されたが、当初言われていた『復興五輪』の理念が発信できたかどうかには、懐疑的な声も強かった。またコロナ対策で、選手や大会関係者の行動は厳しく制限された。組織委員会は、観光目的で外出した選手ら悪質な違反者の参加資格証を剥奪した。その影響で、競技に参加できないケースもあったと聞く。関係者が感動した日本食の一つが『コンビニおにぎり』と言うのも笑えない。 それがどうだ、閉会式翌日のバッハIOC会長。帰国前だからと気軽な気持ちかも知れないが、『銀座遊山』を楽しんだという。米有力紙は、2021/05/06 · 国際オリンピック委員会(IOC)のバッハ会長を「ぼったくり男爵」と呼び、新型コロナウィルス禍で開催を強要していると主張。「地方行脚で食料を食い尽くす王族」に例え、「開催国を食い物にする悪癖がある」と非難した。コラムは、大会開催を前進させている主要因は「金だ」と指摘。私もそのように感じています。 私の印象でも『バッハ会長は利己主義者』のように、思えてなりません。もともとはアスリートだと言うことですが、競技より政治的手腕に長けている。本来は大会終了後にIOCは、開催国組織委員会の会長と事務総長にメダルを授与するしきたりだそうですが、この大会では菅義偉首相と小池百合子東京都知事にも授与するという。裏を返せば、無観客に終わった損失900億円余をお願いねとメッセージをおくったに他ならない。 これから2020年の東京パラリンピックが、24日から開催される。デルタ株等の感染拡大が本当に怖いのだが、『日本人が約束した開催』は、出来ることなら完結したい。それが日本人の誇りだと、私は考えています。世の中、いい加減なことが多く表出しています。しかしそんなのは氷山の一角に過ぎず、少し前なら報道もされなかった案件だと思います。 2020年の東京五輪・パラリンピックが終わった段階で、また議論しませんか。まずは64歳以下のワクチン接種を急ぎ、この感染拡大を食い止め、より安心安全東京大会だったと言われるように、国民一人一人が出来ることをやりませんか。私はまず会社と自宅のマイカー通勤、ほぼ三食自宅で、昼はオイスカ夜はライオンズクラブがそれぞれ月1~2程度。その他は面白くないリモート会議です。 |
2021,08,08, Sunday
東京五輪第14日の8月5日現在、日本は金22・銀10・銅14の合計46(最終日には金27・銀14・銅17の合計58)のメダルを獲得して、快進撃を続けている。8日の閉会式までの3日間、過去最高のメダルになることはもう間違いない。東京五輪に関しては、折角ですからまたの機会に書いてみたいと考えています。
では、それ以上の関心事はと聞かれたら、やはり新型コロナウィルスの変異株『インド型デルタ株』等の、新型コロナウィルスの感染拡大。感染力が、半端でないようです。特に64歳以下の若者の感染が、拡大しています。専門家の間ではオリンピック開催で、感染者は増えると予想されていましたが、その予想を遙かに勝る勢いで、大都市圏のみならず、地方圏まで感染が拡大しています。 中四国地域9県での新型コロナウィルスのワクチン接種は、おおむね順調に進んでいるらしい。全国都道府県の1回目接種率で、山口県が1位になるなど、3県(山口・高知4位・岡山10位)がベスト10位に入った。山口県は、自治体や医療機関が連携して早めの準備を進めたことが奏功。全国4位の高知県などでは、小規模な自治体が住民とのつながりの強さを生かし、接種を効率的に進めている事例も目立った。 山口県では、1回目接種率が45.6%に達した。64歳以下でも24.6%(全国1位)と、広い世代で接種が進む。1月に県と19市町、医師会、看護協会、病院協会などがワクチン接種対策会議を立ち上げて着々と準備を進め、「しっかりした体制の中でスタートダッシュが出来た」という。中でも一番進んでいる『光市』は、8月2日(月)時点の1回目接種率は全年代が72.6%、64歳以下でも59.4%だった。 いずれも医療機関での個別接種が中心だが、予約は市のコールセンターが一括して受け付けている。予約状況に応じてワクチンなども供給され、医療機関は接種に専念できる。9月末には、希望者全員への接種を終えられると見ている。光市のように小さな市や町は、ワクチン打つ人打たれる人の顔が見える。日本人DNA特有の、臨機応変の対応がうまく機能していると思われる。 また四国トップの高知県は、1回目接種率が42.9%になった。64歳以下では、20.7%で全国6位。高知市では平日は仕事で接種が難しい人向けに土曜、日曜日に誰でも利用できる大規模接種を実施するなど、接種のスピードを上げる工夫も見られるが、主因は小規模自治体の多さだ。国がワクチン配分を始めた今春、人口規模に関係なく自治体ごとに最初1箱を割り振ったことが、接種率の高さのベースになっているという。創意工夫で、自らの命を守る時代になって来ている。 小規模の自治体の接種が早い事例は、離島にも当てはまる。日本海に浮かぶ隠岐諸島にある島根県知夫村。人口約630人の小さな村ではワクチンの無駄をなくすため、4月接種スタート時から高齢者以外も対象にしており、64歳以下も含めた2回目接種率は8割を超えている。一方中国・四国それぞれで、1回目接種が最も遅れているのは広島県(35.8%で全国34位)と、残念ながら香川県(33%で43位)。 県下では、接種券を高齢者から年代ごとに発送したことが、影響している。混乱を避けるため、国の指針に沿って5月から7月にかけて順次接種券を発送したという。香川県の、64歳以下の1回目接種率は10.1%。人口の4割が集中する高松市で、64歳以下のワクチン接種が本格的にはじまるのが8月7日(土)からであることが一因だ。それでも高松市は、11月末までには希望者への接種をほぼ完了するとしている。 私の周辺でもワクチン接種の後遺症の心配からか、どうしても接種しないという人がいる。個人の自由で良いとは思いますが、可能性を考えたら、私は『打つ』という選択をして、速めに接種しました。このところの傾向を見ても、接種三回が必要とか、二回接種者にも感染発出という事例は散見されていますが、これも確率です。選択せざるを得ない場面では、肚をくくって自ら生きることを前提に、判断してはどうかと思います。 怖いデルタ株の感染拡大。6~7日愛知県でのオイスカ研修センターサミット、8日の高松栗林ライオンズクラブ主催岡山県牛窓へのクルージング、7日からの屋島山上での音楽祭、極めつけは第103回甲子園大会の応援等々、残念ながら全て中止・キャンセルで家に籠もっています。ほぼ三食、嫁の世話になっています。禁酒も三週間を超えました。私も消極的に、コロナと戦っています。 |
2021,08,07, Saturday
ワクチンの職場接種を進めていた百貨店で、新型コロナウィルスの感染者の増大が続いている。どういうことかと、興味を抱きじっくり記事を読んでみました。感染者の多くが接種対象外の取引先の外部社員に偏り、伊勢丹新宿本店(東京都・新宿)では、一週間の感染者の99%を占めた。大規模な接種会場の時前運営が難しい中小取引先など、接種体制の『穴』が感染増の一因となった可能性は否定できない。
伊勢丹新宿本店では6日、前日より2人少ない15人の感染者が確認された。6日まで一週間の累計感染者は94人で、前週比の2.2倍になった。内訳を見ると、三越伊勢丹の社員は僅か1人(1%)。93人(99%)は取引先の外部社員だった。三越伊勢丹は百貨店業界でいち早く、7月上旬から首都圏5店舗の店頭で働く自社社員約5000人に、ワクチンの職場接種を始めていた。 ただ、国内最大の売上高を誇る伊勢丹新宿本店では、勤務者は取引先やバックヤードを含めて約1万1500人で、そのうち自社社員は8%の約870人、92%は取引先の外部社員になる。外部比率の高さが、感染対策の死角となった。感染者の急増で4日に臨時休業した『ルミネエスト』(東京・新宿)では、7月22日(木)から8月4日(水)までの感染者68人のうち、自社社員は1人だった。 運営するルミネは9月以降まず社員への接種を始める予定で、テナント従業員など外部社員はどうするか『検討中』。国の指針では、職場接種は1会場で1000人以上にワクチンを打つことが基本だ。医療従事者や会場を自前で確保する必要もあり、中小では職場接種が難しい。三越伊勢丹と取引する関西の衣料品会社は販売員に職場接種をしているが、人数の確保が難しくて、関西では会場を設置したが関東はなく、「地域格差が生まれている」と説明する。 またこんな例も紹介されている。鶴屋百貨店(熊本市)は、「同じ館で働く全従業員の健康を守るため」と取引先の理解も得た上で、外部社員とその家族を含む6千人が対象の職場接種を7月までに完了した。7月以降の新規感染者数は、2人にとどまっている。コロナからすれば、正規・非正規や社員や外部者の区別はない。この熊本のデパート店の例が、同一現場で働くコロナ対策として、人間として扱いの本筋ではなかろうか。田舎では今でも、昭和が残っている。 |