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旧盛和塾機関誌マラソン第90号NYでの市民フォーラムから
毎週既刊の『盛和塾機関誌』を読んで、感想を書いて『香川胆識の会』の仲間にメールしています。今週は2008年(14年前)10月1日にニューヨークで行われた市民フォーラムでの、塾長講話をまとめたモノです。2007年に盛和塾に入塾が許された私は、この講話をニューヨークの現地で生で聞きました。市民フォーラムのタイトルは、内外を問わず『人は何のために生きるのか』。

後半に出てくる『六波羅蜜』などはどのように通訳され、ニューヨーカーにどのように伝わるのか否か。いろいろな意味で固唾を呑んで、塾長講話に聞き入ったのを昨日のことのように覚えています。会場は古い公会堂のようなところで、地元の盛和塾生がモップかけなどまず掃除をし、使いました。ホール責任者はその仕事ぶりが鮮やかだったモノで、「清掃係に採用する」と笑いをとっていました。

善きことを思い、善きことを行えば、人生は好転すると言う東洋思想が、アメリカ人にどのくらい伝わるのかと、これが私の率直な意見でした。会場は、日本から駆けつけた塾生や、現地の日本人塾生が8割、2割は現地の欧米人のように見えました。その人達が講演後に、何だか吹っ切れた心持ち興奮した顔色のように見受けられました。伝わったなと、私も確信しました。米語版講演要旨も、全員に配布されていましたし、同時通訳もありました。

人生は『運命』という縦糸と、『因果の法則』という横糸によって織りなされる布のようなモノで、私たちの人生を表しているのだと稲盛和夫塾長は言う。塾長も、東洋哲学を広く世に説いた安岡正篤さんに思想的影響を受け、「運命と立命」という本の中で、中国の袁了凡が書いた「陰隲録(いんしつろく)」という書物を安岡さんが解説しておられる。稲盛塾長は、これを引用されている。

人には運命という厳然としたストーリーがありながら、善いことを思い、善いことをすれば、その運命は善き方向へ変わっていくし、悪いことを思い、悪いことをすれば、その運命は悪い結果へと変わっていく。運命より因果の法則の力が、少しだけ強いのだと言う。なるほどそう考えれば、わからなくもない。ただしその結果が出るのには、人ごとに時間差がある。長い場合には、数十年先に結果が出ることもある。最悪はこの世では結果は見られず、次の世界で表出する。

しかし結果がすぐに出ないかもしれないが、この宇宙には森羅万象あらゆるモノを生成発展させていく法則がある。宇宙にはすべてのモノを愛し慈しみ、よい方向へと流していくような愛が充満している。宇宙には、すべてのモノを慈しみ育てていくような意志がある。災難続きだった稲盛氏の青少年時代だったが、因果の法則に従うことで好転したという人生が語られる。

前職の松風工業では同期入社した仲間5人がみな逃げて、塾長には逃げる場所がなくなった。詮方なく、その会社の粗末な研究室で、上司に命じられたファインセラミックスの研究に没頭せざるを得なくなった。今の時代選択肢が多すぎて、逆にやることが見つからないという現象の真逆だ。昭和三十年頃の選択肢は少ないが、縁のあったそれを一生懸命やることで、みんなが喜んでくれるような素晴らしい研究の成果が出るようになり、自分の運命は好転し始めたと稲盛塾長。

しかし成功しても謙虚な人だけが、幸運を長続きさせることが出来る。運命の中では災難にも出合うし、ラッキーにも出合うが、その全てが試練なのです。人生の目的は魂を磨くこと。生まれて来たときよりも、少しでも美しいものにする。死にゆくとき、生まれたときより少しでも美しい魂に、優しい思いやりに満ちた心、つまり魂に変わっていなければ、この現世に生きた価値はない。人生とは魂を磨き、心を磨く道場なのではないだろうか。

心を磨く方法として、二千五百年ほど前、お釈迦様が悟りを開く方法として教えられた『六波羅蜜』が良い。六波羅蜜の教えは一番目が『布施』施しをすること、二番目が『持戒』戒律を守ること、三番目が『精進』一生懸命働くこと、四番目が『忍辱』耐え忍ぶこと、五番目が『禅定』坐禅をすることだが、心静かに一日を振り返る。六番目が『智慧』ですが、これは一から五までをやれば、自然に授かるとお釈迦様は言う。

このようにして、みんなの人生はすべて、すばらしい人生を生きていけるように自然が作ってくれているのです。われわれがどういう心構えで、どういう考え方でこの人生を生きていくのかだけで、自分の人生は決まっていくと自然が教えてくれています。われわれの人生は、われわれの心のままに作られていくのです。上から見た会場には、涙するニューヨーカーもいました。

本日は、内々の話題を取り上げました。私は一人の人間ですから、内も外もありません。この原稿を書いている地点で、70歳の誕生日を迎えました。あと十年十五年、死への旅立ちを意識するこの時に、具体的に何を考え何をすれば良いのか明確に示唆下さる稲盛塾長に感謝、私は幸せ者です。今日も仏壇に灯明をあげ、手を合わせて出社しています。


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| 社長日記 | 09:47 AM | comments (0) | trackback (0) |

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