2021,09,03, Friday
日本中が驚いたと思う。号外が飛び交っていました。自分もコロナ下ではありますが、いろいろ仕事があり、あたふたとしていた昼過ぎ、車載テレビが慌ただしく『不出馬報道』をしている。この数日、菅義偉首相は自民党役員人事をするとか、直前に迫った総選挙後に自民党総裁選(勝利したらそのまま総裁続行)を行うとか、いろいろな出来事が取りざたされていた。
マスコミもそれなりの言質を獲って報道していることから、菅義偉首相の胸の内が2転3点していたことは間違いのなかったことだと理解しています。議院内閣制の日本においては、最大与党の総裁がそのまま総理大臣・首相ですから、自ずと政権与党自民党の動きに注目が集まる。菅義偉首相の対抗馬として鼻一つ突き出たのが、岸田文雄元党政調会長(宏池会岸田派47人、平井卓也・故大平正芳元総理所属)。 次々に打ち出す政策提言は、自ずと菅義偉首相の新型コロナウィルスの感染症対策を批判する内容になっていた。自民党総裁選挙(17日告示、29日投票)に向けて、これからも総裁選立候補者が乱立するようだ。この際菅義偉首相が退陣するのであれば、多くが立候補して、近未来の日本をどの方向へ導くつもりか是非聞いてみたい。 この新型コロナウィルスの感染拡大期は、ある意味では内戦に近い様相を呈している。そういう状況では菅義偉首相も、可哀想であります。しかし日本の政治を司る立場の人に、『まさか』はつきものだ。菅義偉首相のこの数日の動向を見ていると、小泉進次郎環境相が言ったと伝えられている『延命策』のように、私の目には映っていた。 当選してなんぼの世界ですから、綺麗ごとでは終始しないことは承知しています。しかし歴史的な見地から後日菅義偉首相を分析すれば、『よくやった』と賞賛に値するのではないだろうか。確かに国会答弁を聞いていても、質問内容と菅義偉首相の回答がかみ合っていないと私も感じました。しかし菅義偉首相が歩んできた政治の世界では、それが当然の世界だったのではないでしょうか。 これは安倍晋三前首相も同じで、師と仰いだ小此木八郎議員の御尊父もまた同様だったのではないか。つまりこの駆け引きが、長く永田町で生き延びる秘策の一つだと思います。逆に言い切って答弁してしまい、失敗した例の一つに、民主党政権下の野田佳彦元首相。安倍晋三自民党党首との党首会談で、解散総選挙を約束してしまった。結果自民党の大勝利、だから歴史が動いたのであります。 これまでの自民党ののらりくらり、国民のイライラを反省して岸田文雄候補は、このあたりの曖昧さをハッキリ白黒つけて、公約にしている。だから新しい自民党総裁=日本国総理大臣として、今のところ人気が高い。少なくとも、菅義偉首相とは倍と半分の得票差が予想されたのだろう。この状況を、自民党若手代表と言われる小泉進次郎環境相らに諫言された。私は菅義偉首相の退陣は、可哀想だと小善では思うが、大善では「よかった、ごくろうさま」と思います。 |