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高齢者の孤独死年間6万8千人も
今年1~3月に自宅で死亡した一人暮らしの人が、全国で計2万1716人(推定値)確認され、うち65歳以上の高齢者が1万7034人と8割近くを占めたことが14日警察庁への取材で判明したと新聞報道されています。このことから、年間約6万8千人の高齢者が独居状態で死亡していると推計される。賃貸住宅管理をしている弊社でも、死亡報告を聞くことが多くなりました。

至近な例では、会社の上司から「無断欠勤が続いている」との連絡で、警察官立ち会いでかぎ業者に解錠を依頼し、発見に至ったという報告がありました。独居状態でもどこかにつながっていたら、このように比較的早く発見されることになるのですが、まるっきり社会と没交渉となると、発見が遅れて悲惨な状態もあります。独居老人となると、不思議に家族からの連絡はほとんどありません。

賃貸物件を契約する場合、過去には『保証人』が良いも悪くも厳然として存在しましたが、昨今は、機関保証として民間保証会社に保証料を払って保証を依頼し、個人保証はほとんどありません。便利になったと思う反面、保証人は家賃滞納保証だけでなく、身元保証の機能もあったのにと思います。契約上は『保証人』をとらず、『緊急連絡先』として身内の誰かを求めています。

しかしこれとて、こちらから『緊急連絡先』へ連絡することが希にあったとしても、『緊急連絡先』になっている人からの連絡はほとんど皆無です。死んだ人からすると、苦しんだ場合は可哀想ですが、死んでしまえばあとのことは日常生活を続けている人のお世話になるだけです。ここで現実的に困るのは、失礼な言い方になりますが『かたづけ』。発見が遅れるほど、大変な作業になります。

相続人とか関係者が判明したら、その人に請求がいきます。片付け費用のほか、その後の遺失利益、例えば賃貸できない期間の賃料保証や、事故死によって賃料が減額になった補填分の負担も出て来ます。死んだ人は「そんなの関係ないと嘯いても」誰かが負担しなければ成仏出来ないのです。「娑婆の借りは娑婆で」せめてこうありたい。

昔の人は一人暮らしになっても「せめて葬式代ぐらいは確保して」との思いがありましたが、今の人はどうですかね。こんな心配から、「独居老人の入居はお断り」という物件が多いのです。『要配慮者』として、差別することなくむしろ優先的に入居させろと言うのは地方自治体です。

所有でも賃貸でも同じですが、近隣住民との会話程度はしておくべきです。世捨て人みたいな生活に憧れるなら、仙人のような生活をするしかなく、お金があるなら『介護施設』に世話になるしかないでしょう。バランスの良い高齢者になれば、問題は少ないかも知れませんが、故あって独居老人になってしまったら、今日から人生の終末を前向きに考えて見たらと、近い年齢の私は考えます。


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| 社長日記 | 09:51 AM | comments (0) | trackback (0) |
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