香川銀行が顧客を囲い込む『KNBC香川ニュービジネスクラブ』の、令和6年講演会&交流会が6日、高松市内で開催されました。講師は松井一郎氏、『大阪都構想』の言い出しっぺで今は政界から引退したと言いながら、大阪・関西ではいまだ変わらぬ影響力を持っています。少なくても聞く方は、その期待でこれからの『大阪・関西万博2025』に関してどのように語るか固唾を呑んで聞き入っています。
会場は県民ホール(レグザムホール)の大ホール、2000人収容の6割は入っているようです。松井氏は1964年1月生まれで、還暦ですか。2003年の大阪府議(自民党)からスタートし、府知事と大阪市長を歴任し先の『大阪都構想』に挑みます。根底には『政治への怒り』があり、合点がいかないなれ合い行政で府も市も赤字を垂れ流し、1998年から改善に着手し最大396億円の赤字から脱却を成し遂げました。輝かしい結果を残して、惜しまれながら政界を引退されています。
赤字脱却の一歩は歳出の削減、まずゼロ査定から始め首長の給与カット退職金の廃止、議員の歳費も減額、これらの実践から二重行政の無駄に気づき先の、『大阪都構想』へ行動が勢いづきます。
2015年大阪都構想に対する賛否投票の住民投票→失敗
2020年大阪市長として『大阪都構想』に対する賛否投票→失敗
2023年政治家としてのけじめとして市長退任→政界引退
このように聞きようによっては『過去の自慢話』に終始し、予定の80分のうちの60分の時間を使い、肝心の『大阪・関西万博2025』に関しての話題の深掘りには時間が足りません。それでも残りの20分で、万博について論じていました。私たちが考えるように、「能登半島地震の災害復興を優先して、万博の延長もやむなし」の声があることにもみずから言及し、「75年万博も堺屋太一というスターが登場し、遅れつつも予定通り開催して世界を驚かせた」と弁明する。
私も『能登半島地震の災害復興』が最優先課題だと思いますが、それ以上に『大阪・関西万博2025』が優先順位先だと説得する理論構築までには、今日の講演では言及できていなかったと残念に思いました。「まだまだ話したいことがある」と松井氏は言うのですが、このあとの交流会(会場移動してクレメントホテル高松飛天の間)に支障をきたさないように時間厳守を言われているからこのあたりでと、7分の延長で終わってしまいました。
聴取者の一人としては、これから先の『大阪・関西万博2025』や『IR構想』について聞きたかった。特にIR構想は、長い将来にわたり国内全域の老若男女に影響を及ぼします。この話しを期待して、多くの香川県人+アルファが集まっている。最後の捨て台詞のようにも聞こえた、『世界中が抱える超高齢化問題』は、『政治家の喧嘩力』by松井一郎の著書の中にあると言わんばかり、出版本の紹介をして舞台を降りたのでした。