高松市と山上交流拠点施設『やしまーる』の指定管理者・イースト(東京)等が、来月2月、屋島山上でバスの自動運転の実証調査を実施すると報じられています。山上の駐車場から公道に出て、展望スペースまでの往復約2キロを10日間程度運行する計画で、持続可能な地域交通の実施に向け、実装化を念頭に、安全性や地域社会の受容性など課題を探る計画であります。
高松市などは今回、国が今年5月から7月にかけて公募していた同補助金事業に申請を出し、10月に全国約60自治体と共に採択を受けた。これまで運行ルートなどについて協議して、今回の案に絞ったのだろう。極端に言えば、高松市内のどこでも良かったわけで、比較的採択されそうな限定的運用コースを選んだと思われる。採択された事業費は約3千万円で、すべて同補助金で賄う。資金獲得もありがたいが、第2弾の実証運転計画にも、これならほぼ間違いなく採択されるでありましょう。こちらが一層、意義があります。
実証調査については、市は指定管理者・イースト(東京)とコンソーシアムを組み、自動運転バスなどの運営を手がける会社に運行を委託。8人乗りの小型電気自動車(EV)バスを使用し、原則自動運転だが、オペレーターが同乗して状況によって手動に切り替える『レベル2』での運行を予定しているという。
日中の時間帯に1時間おきに観光客らを乗せ、山上の駐車場から市道『屋島スカイウェイ』の展望スペースまでの間を運行する。料金は無料。調査結果については、観光や交通関係の団体・事業者から評価、助言を得て精査する。将来的には、オペレーターが同乗しない無人運転が可能な『レベル4』での運行を視野に無人化事業を進める方針のようであります。
先に書いた通り、可動範囲はアップダウンはあるモノの、極めて限定的な1キロの道路ですが、過去の香川日産自動車所有の私道ならこの計画はなかったと思います。買収で高松市道となり、立派な公道での実証実験であります。屋島の活性化を強力に推進しようとする高松市としては、将来を見据えてどうしても参画したい補助金事業だったと思われます。少なくても一石二鳥は狙った計画で、将来の三鳥(山頂)効果はありだと思われます。