2023,04,25, Tuesday
大躍進は『日本維新の会』、目標に掲げた自治体の首長・議員600人を超えて、774人(大阪維新の会・非改選含む)となった。統一地方選前の469人から7割弱増えて、目標を上回った。今回の国会議員補選でも、和歌山1区で同党公認の新人候補が、自民候補を下した。補選は老舗の自民4勝1敗と言うが、2勝1敗2分の感が強い。
まだ国会議員のレベルでは自民・公明連合軍が強いが、地方の県会・市会・町会では、連合軍の連携すら儘ならず、当然のようにそれぞれが議席の獲得に独自路線を模索している。今回の高松市議会選挙でも、先のような潮流を感じた。議員と言えば『自民党』というイメージが田舎にはまだあるが、この等号式は今回の選挙以降、徐々に薄まるように見える。 そもそも戦後の日本の政治は自民が1955(昭和30)年11月に結党して以降、社会党(同年10月革新政党が統一した日本社会党再統一)などと競う、保守と革新の対決構図が軸になった。民主や立民も、革新勢力の一部を取り込んだ政党だ。『55年体制』と呼ばれる。維新は、野党の雄『立民』と一線を画す。維新の源流は2010年に大阪府議と大阪、堺両市議の合わせて30人規模で捕捉した地域政党『大阪維新の会』に遡る。 地方議員は、国政選挙で支持を広げる実働部隊になる。維新は『次期衆院選で野党第1党』との目標を立て、衆院選3回以内の政権獲得を狙う。5月に、候補者公募の手続きの説明会を開く。あくまでも、市井の市民を候補者にする考えだ。こうすると、裾野が限りなく広がる。『地盤・鞄(カバン)・看板』をなくする選挙戦がとれるなら、更なる躍進がありそうだ。 また香川県内の市町村(村はないが)選挙では、『玉木雄一郎(国民)党』が存在する。『大阪維新の会』が『日本維新の会』として大活躍する現状を垣間見て、これも新現象のように見える。玉木雄一郎(国民)氏は、衆議院香川2区選挙区。ここは面白いカタチの選挙区で、瀬戸大橋の坂出市以東の香川で、大票田の高松市を抜いた、U字型の選挙区。 特に東讃(高松から東)は、経済的にも落ち込みがひどい。過去には『手袋産業』や『遠洋漁業』、はたまた『瀬戸内海海運』で潤ったところで、明治からこちら100年以上讃岐を牽引してきた。その一つの『東かがわ市』の市長は、2期目の上村一郎氏(42)が新人との一騎打ちを制して再選を決めた。人口減少や少子高齢化など課題が山積する中、『住んで良かったと思える市』を目指して、再出発する。市長は、副官房長官磯崎仁彦参議院議員の秘書も経験している、楽しみだ。 一方公明党は24日、統一地方選挙で公明党から公認を受けた候補者12人が落選したと明らかにした。現在の公明党が、1998年に結成してから統一地方選で過去最多ワーストとなった。また23日投票の東京都の特別区議選で、8人しか当選しなかった。公明党は、統一地方選挙で公認候補の『全員当選』を掲げてきた。高松市議会でも、新人一人を落としている。そんな中、熱心な公明党員から、『私の力不足』と連絡が来た。 私は意地悪く、『(高松市議)40人のうち5人も当選したら十分ではないですか』と言ったのですが、勿論聞く耳持たず。捲土重来を期すとのことでした。その差90票、無念と見るか健闘と見るか。しかし宗教に起因する政党は、確かに強い。勢いが衰えたと見るより、少し欲張り過ぎたと見るべきだろう。 選挙結果から、議会の再編成が始まっています。今ある資源(税収入)を最有効化して、無駄・無理・ムラを排除し、効果的に使ってもらいたい。聖域の選挙でさえも、既報のように「マイナンバーカード」を活用した投票システムを構築するなど、大胆な改革を期待する。 |