高松商紫雲会ホームページ委員会というものがあって、校友会の色々な動きをホームページを使って広報する役割を担っています。その1月委員会で南先輩から、フォーラムの開催を聞いて、本日参加しています。主催は、自衛隊家族会香川支部(支部長・平井卓也衆議院議員、筆頭副支部長・磯崎仁彦参議院議員)で、「宇都隆史」支えるあやめ会も主催者の一つです。
講師にケント・ギルバート(米国カリフォルニア州弁護士)氏と、元航空自衛官・参議院議員宇都隆史氏の2人を迎えて、日本の安全保障について、活発な議論をしています。ケント・ギルバートさんは、タレントとしても有名で、日本にずるずる(本人談)と40年間生活しているという日本通インテリ。最近はテレビであまり見なくなりましたが、あのケントさんでした。1952年生というから、私と同じ年生まれ、同じ世界を見てきています。
ケント・ギルバートさんの話しの概要は、皇紀2679年(西暦2019年 平成31年 昭和94年 大正108年 明治151年)歴代天皇を中心にして、その時代の世界の地政学を地球図にまとめています。パソコン画面を、プロジェクターを通じて大型スクリーンに映し、天皇在位の時代と共に、世界中の国が出入りします。こんなの見たことがなく、冒頭から度肝を抜かれました。
日本人の精神に踏み込み、日本国憲法へ話しが進みます。日本国憲法前文にある「平和」について、「そもそも平和というのは法律概念でも法律的な用語でもない」と、法律家の立場で喝破します。次に9条に話しが及び、逆に憲法25条に「生存権」が書かれているが、9条は25条を無視しているから違憲だという。
次に、日本が超大国かと問う。日本はGDPで3位(ロシアは日本の3分の1)、世界三大通貨、1位USドル(3億2160万人)2位ユーロ(3億2600万人)3位日本円(1億2698万人)、中国人民元は信用されていない。中国も貿易はドル決済、今のようにFRBが金利を上げれば、ほぼゼロ金利で大量にドルを買っている中国は、いま青色吐息。
G7の人口1位アメリカ3億2100万人、2位日本1億2600万人、3位ドイツ8千218万人、4位イギリス6千511万人、5位フランス6千428万人、6位イタリア6千068万人、7位カナダ3千583万人、今でも超大国のイメージのあるロシアは1億4346万人で、日本の僅か1.13倍に過ぎない。
G7の面積(千キロ㎡単位)、1位カナダ9,985、2位アメリカ9,827、3位フランス551、4位日本378、5位ドイツ357、6位イタリア301、7位イギリス244。そしてロシア17,098(日本の15倍)、中華人民共和国9,597は実は米国より狭い。
宇都隆史氏の話は、韓国の現状と自衛隊の海外活動の成果を力説している。立場から当然と言えるが、憲法改正して自衛隊が海外へ行くことになれば、隊員のリスクは当然増える。それを承知で、自衛隊家族の前で話すのは、自衛隊隊員及び家族は、自衛隊の海外派兵に賛成なのか。私の知識も、揺れ動くところだ。私は、自衛隊の海外派兵に家族は反対だと承知している。
宇都隆史氏は、防衛大学から航空自衛隊へ入隊し、視力不足からパイロットを諦めて、要撃管制官の任に付き、32歳で退官し松下政経塾に入塾し、その後平成22年の第22回参議院議員選挙で初当選し、現在二期目の非改選組。今年の参議院議員選挙には、あの「ひげの隊長」こと佐藤正久参議院議員が改選です。
私は日本国憲法に自衛隊の明記は賛成ですが、今の憲法9条改正には反対です。従って「空母化」にも反対ですが、竹島のように違法でも実行支配されたら、武力によって取り返すしかない。北朝鮮のように、軍事力を背景にしなかったら世界へ意見が通らないといわれたら、恥ずかしながら心揺れ動くのが正直なところです。
最後にあった質問タイムで、「2026年までにアメリカ軍の日本撤退という噂がありますが、どうお考えですか」とお2人に質問しました。あり得ないと一蹴されました。日本は自分の意見が言えないようでは、超大国あり得ないと思うのです。色々考えるところのあるフォーラムでした。