「夢持ち続け日々精進」と題した、㈱ジャパネットたかた創業者の髙田明(69)さんを招いての新春講演会です。髙田明さんは、2年前にジャパネットたかたを退社して、それ以降は別会社を設立し、ジャパネットたかたを長男(髙田旭人・東大卒40歳)だったと思いますが、全面的に任せて会議等にも出席していないようです。これも潔い、まねの出来ない経営者の引退像です。
話の全体に流れている「明るさ」は、テレビ画面から見ていた印象通りで、彼の前向きな生き様を感じました。「みなさんどうですか」と会場へ問いかけて、拍手を貰っていました。その数51回(乗りの良い大阪で50回の拍手を貰ったからと)を目標と、何にしても明確な目標を持ち、そこへ到達するように自分の考えを実に上手くコントロールしています。
「人間は考え方一つで行動・結果が変わる」と稲盛和夫塾長も言う通り、髙田明さんも同じように主張します。今は地元サッカーJ2クラブチーム「㈱V・ファーレン長崎」の社長です。これが昨年の最終試合で、「カマタマーレ(高松)」を破り、J1(敢えてゼーワンと地元なまりで)昇格。就任前は、三億円の借金を抱えるクラブチームでした。
サッカークラブチームは、稲盛和夫塾長も頭を抱えています。「京都パープルサンガ」もいまはJ2で、J1にいた頃でもなかなか勝ちきれずに、「サッカー経営は難しい」と言わしめたほど。髙田明さんは、子ども達に夢を与えたいと、サッカーにも熱心です。長崎は「国見高校」など、サッカーの強豪県です。可燃性、自燃性の選手が多いのでしょうか。
「ジャパネットたかた」の経営では、社会の必要に応じて、ラジオショッピング、TVショッピング、全国一斉チラシ、インターネット通販と営業戦略を変えてきた。また商品は欲しいが現金がない人に、割賦販売を導入。数の力で、「金利手数料ジャパネットたかた負担」とアピールする。
いろいろ示唆に富んだ話でしたが、ミッション(使命)、パッション(情熱)、アクション(行動)の「三ション」は、すべてを良い方向へ向かわせる考え方だと力説していました。明るいのは、万般に通じる魔法かも知れません。