2022,08,22, Monday
第104回全国高校野球選手権大会は22日、平日の月曜日にもかかわらず甲子園球場に3万人超の高校野球ファンを集め、決勝戦が行われ、仙台育英(宮城)が下関国際(山口)に8-1で勝って、初優勝した。おめでとう、月並みだがよくやりました。まさに「あっぱれ」、東北勢が甲子園大会で頂点に立つのは、春夏合わせてはじめてのことです。
この大会は、新型コロナウィルスの感染拡大が治まらず、組み合わせ抽選から関係者が苦労した。大会関係者の3分1は公務員で、3分1は朝日・毎日新聞社社員など、内訳を言ってしまえばどうしても平常大会を予定通り終わらせたい思いがあっただろう。しかし3分の1は純粋なボランティア活動者だから、そうした穿った見方はさておき、どうにか無事終えて、結果東北勢初の優勝が仙台育英高校の手で叶った。 東北勢は50数年前の青森三沢高校以来、半世紀にわたって挑戦し続けていたが(1915夏秋田中もあるが)、春夏合わせて13度目の決勝挑戦で悲願を果たし、よく言われているように優勝旗が白河の関を越えることができる。それにしても仙台育英、完投出来る投手を5人擁して、何とも贅沢なチーム内競争をしながら背番号14の岩崎選手の満塁ホームランで試合を決定づけた。 新型コロナウィルス感染症の影響が残る中、3年ぶりに一般観客を入れて開催した今大会。優勝監督インタビューで須江航(すえわたる)仙台育英監督が言っていたように、今の3年生は入学前からコロナ禍で野球の練習のみならず、卒業式から入学式、学園祭から修学旅行まで何一つ満足出来る状態でやれたものはなかった。そんな中での悲願の初優勝。東北が3.11東日本大震災から復興する、今日が新たな一里塚ではないか。 そして今日の優勝は、東北勢がこれまでの雪国ハンディキャップをはねのけ、高校野球の次のステージを作ったと思う。これまで仙台育英だけを観ても、89夏2001春15夏と決勝戦で涙を呑んで、22夏ついに優勝を果たした。4度目の正直がこれから言われるキーワードかもしれない。大谷翔平選手の2桁勝利と2桁本塁打も4度目だった。いずれにしてもこれからの高校野球、ますます面白くなります。 仙台育英高校、おめでとうございます。そして東北の皆さん、おめでとうございます。 |