2022,10,20, Thursday
予想通り巨人が、プロ野球新人選手選択会議(ドラフト会議)で、高松商の浅野翔吾選手を1位指名した。浅野翔吾選手も両親共々、喜んでいることと思う。しかし私は、手放しで喜べない。もう50年も前の話だが、当時の高松商にも大北敏博(元巨人軍)や細川安雄(元阪急)がいて、それぞれドラフト会議で2位と4位に指名された。この時は私も喜んだ。
ここがあくまでもプロ野球の入口であって、これからの試練が浅野翔吾選手にも待ち構えている。少年野球界からみれば、ドラフト1位ですべてが成功したように見えるかも知れないが、プロは、ここからが勝負。これまでの歴史から観ても、プロの世界で活躍するのはほんの一握りに過ぎない。浅野翔吾選手が成功するかどうか、誰にも分からない。 高松から高卒で1位指名は、この浅野翔吾選手が初めてのようだ。それだけ優れた逸材であることには間違いないのだが、これまでの高校や球界では1年生としてはとか、2年生でこの実力とか言われて来て、1年生としては優れているとか、高校生離れした実力とかいろいろ形容されているが、プロの世界はそんなの一切関係ない。 実力がありチャンスを生かし、それが継続されれば、日本球界は勿論アメリカ大リーグへの転身も可能性は大。浅野翔吾選手は、18歳以下のU18ワールドカップでもそれなりに貢献し、大リーグでの活躍の片鱗を見せている。しかし今年の茨木国体で浅野翔吾選手を観た大北敏博氏は、甲子園の頃とは全く違うバッテングだと評した。その後いろいろ聞くと、遠征チームのコーチらにいろいろ言われたようだ。 この先どうなるか、同じところでおおきくなり居住するモノとして、私は浅野翔吾選手の巨人入りを手放しでは喜べない。かといってどこのチームが良かったかという比較先も知らない。単なる高校野球ファンとして、また高松商の先輩として浅野翔吾選手に幸多かれと祈るだけです。 これまでの高松商の選手の中では、一番秀逸だと言うことは間違いがない。どうか巨人で、まずはプロの身体をつくり、1軍に帯同しチャンスを生かして試合に出てもらいたい。レギュラーの一角に名を連ねるのは、そんなに時間がかからないと思う。問題は続くかどうか。1年2年、好調をキープしていられるか。スランプを、どうやって克服するか。日常生活でも酒類があるだろう。御尊父が酒造り関連業務だとしても、酒類もプラスとマイナスにも働く。 巨人のような人気球団は、人気者として入団した選手は、育成期間など考えずに比較的早く実践の場へ送り出す。そうして期待外れになった場合は、情け容赦なく退団へと進む。これがプロの世界の厳しさだと思う。勿論私の知らない世界も、かず多く存在するだろう。選手生命とよく言われるが、選手も人間であって、野球を止めても人間としての人生はまだ長い。 親のような不安ばかり気にしていたのでは、彼も前へ進めない。彼のモットーは、『獅子奮迅(ししふんじん)』だそうだ。こういう言葉も、サインも練習し始めているのだろうが、自分が自信を持っている『体力』からプロの試練は始まる。鳴り物入りで有名球団に入団する浅野翔吾選手、神よ仏よ、彼にご加護を。 |