2022,07,28, Thursday
高速走行と大量輸送を両立させる貨物移送方法の新案が、国土交通省有識者検討会で、中間取りまとめ案として発表された。新幹線ルートに、貨物専用車両の導入を検討すると明記されている。アイディアとしては、とても面白い。高速走行と大量輸送を両立させ、低迷する貨物輸送をてこ入れする。トラックの長距離輸送は、CO2排出規制からも、運転手の働き方改革からも、これ以上拡大は難しい。
ただ専用車両の開発など課題も多く、国土交通省やJR貨物、JR旅客各社が協議をさらに進めていく。新幹線は旅客輸送前提で整備されてきたが、旅客各社は近年、車内の空きスペースなどに貨物を積む貨客混載輸送に取り組んでいる。既に需要はあると、判断されている。検討会では「将来的に貨物専用車両で高頻度の大量高速輸送が出来れば、物流改革を引き起こす可能性がある」としている。 専用車両導入は、JR貨物を中心に、新幹線ダイヤに余裕がある路線での走行を念頭に検討する。ただ大量の貨物輸送に特化した車両を、新規に開発する必要がある。検討会はほかにも、駅などでの積み替えに必要な施設整備、旅客列車とのダイヤ調整、運行主体や費用負担のあり方が課題としている。 貨物鉄道は温室効果ガス排出量が少なく、一度に大量の貨物を運べるためトラック運転手不足にも対応出来る。だがJR貨物のコンテナ輸送量は低水準で、検討会のヒアリングでは「台風や地震に弱い」「宅配ニーズとダイヤが合っていない」などの声が相次いだ。と言うのも、現状は、旅客と貨物が別々という先入観でシステムが構築されている。常識を度外視し、新たな発想で供給策が出来れば、面白いシステムが出来ると思う。 ここでもIoT共通プラットフォームの発想を持ち込んで、トラック輸送を過度に無理じいせず、ストレスの少ない物流システムを構築すべきだろう。鉄道路線の廃止が言われ始め、旅客輸送の需要が減れば、貨物を主体にする方法もありかなと思います。今はトラック輸送に頼り切っていますが、高速道では4時間毎に休憩が強制されています。パーキングエリアで、大型トラックの駐車が目立つのは、この規制のためです。速度も80㎞/時にリミッターがかかっていて、トラック輸送はもう既に限界に近づいているのではないか。 |