2022,07,15, Friday
政府は11日の持ち回り閣議で、参院選の街頭演説中に銃撃され死亡した安倍晋三元首相に『従一位』と、日本の最高位の勲章に当たる『大勲位菊花章頸飾』を贈ると決めた。現行憲法下で『大勲位菊花章頸飾』を受ける首相経験者は、吉田茂・佐藤栄作・中曽根康弘各氏に続き4人目となる。
『大勲位菊花章頸飾』は、天皇陛下が身につけられる純金製の勲章。来日した外国の元首に贈る例が多い。安倍晋三元首相には、『大勲位菊花大綬章』も贈られる。従一位は吉田・佐藤・中曽根各氏のほか、鈴木貫太郎、幣原喜重郞両元首相らにも贈られており、現行憲法下では安倍晋三元首相が8人目となる。いずれにしても、最高位の叙勲であります。 また岸田文雄首相は14日の記者会見で、安倍晋三元首相の葬儀に関して、秋に『国葬』として実施すると発表しています。国葬にすることで、「わが国は暴力に屈せず、民主主義を断固として守り抜く決意を示す」と強調した。首相経験者の国葬は1967(昭和42)年の吉田茂元首相以来で、極めて異例であります。もちろん費用は国の儀式として、全額国費つまり国民の税金となる。安倍晋三元首相の功績を判断すれば、当然で、異論があるのは承知していますが私は賛成です。 その功績を岸田文雄首相は①憲政史上最長の8年8カ月にわたり、厳しい内外情勢に直面するわが国のため、首相としての重責を担った②外国首脳を含む国際社会から極めて高い評価を受けている③民主主義の根幹である選挙の中、突然の蛮行で逝去され、国の内外から幅広い 追悼の意がよせられていることを挙げた。つまり国葬に、大義があるのです。 首相経験者の葬儀には、国葬のほか、内閣、自民党、国民の有志による『国民葬』、『内閣・自民党合同葬』などがあります。実施主体により、呼称が使い分けられてきた。1975(昭和50)年の佐藤栄作氏は国民葬、1980(昭和55)年の大平正芳氏、2020(令和2)年の中曽根康弘氏は内閣・自民党合同葬だった。この例からも、安倍晋三元首相の国葬は、最高の敬意を払った後輩議員や国民からのギフトと言えよう。私も同感です。 恐らくこの頃には新型コロナウィルスの感染拡大もおさまり(まさか神風は吹かないだろうが)、弔問外交がコロナ・ウクライナ問題等、その後の世界をより良い方向へ導くことになるのではなかろうか。敵対している者同士も、遺影を前にして争う人はほとんどいない。安倍晋三元首相は、その位の斡旋をして彼岸の人となるだろう。安倍晋三元首相は不思議な磁石を持った、『人たらし』だったと思います。冥福をお祈りします。 |