2022,07,13, Wednesday
2024年正月開催の箱根駅伝第100回大会で、これまで『関東学生陸上競技連盟』が主催し、『関東陸連』に所属している関東の大学(山梨県が関東というのにはビックリしたが)に限定していたのを、関東だけでなく『日本学生陸上競技連合』所属大学の男子登録者に拡大すると発表しています。全国の大学に、箱根駅伝の門戸を開くことになる。ただし第100回記念大会に限定していて、その後がどうなるか分からない。
具体的には2023年秋に開催する箱根駅伝予選会の参加資格に、関東陸連以外の大学の男子学生を加えることになる。予選会はタスキのリレーではなく、各大学の選手が自衛隊駐屯地内グランドで一斉にハーフマラソンを走り、上位10人のタイムの合計で争う。従来通りの出場枠なら、前回大会の上位10校(シード校)と予選会の上位10校が本大会に臨む。本大会出場枠が増えるかどうか、発表されていない。 出場枠を少し増やすかもしれないが、その筋の専門家に聞いても、その他大学から出場出来る可能性は低いという。出たいという要望は多いが、現実問題として今の関東陸連チームには全国有数の高校生ランナーが集まってきているという。中には経済的障害等で地方大学に『すい星』のような選手がいたとしても、それが10人集まるかと言えば、私も可能性は少ないと思う。 それでもこれまで言われていた『関東枠』を、試験的にでも外す取り組みには、賛同する。確かに野球のような集団競技ではあるが、『個の力量』(ソフトバンクの柳田悠岐は広島経済大学出身)でプロ野球界へ進むケースは多くあるが、マラソンは1人の活躍で区間賞や区間新はあっても、総合上位に食い込むことは難しい種目だ。 第100回大会の予選会は、全国からの大学が参加出来るが、それ以降はこれから検討するという。関東の大学が創設から長く運営してきた大会で、人気が出たから全国に門戸を開かなければならない的な義務も責任も『関東陸連』にはない。第100回は記念として解放するというのは大人の判断で、私も支持する。しかしその後の大会は、情勢を判断して決定すれば良いのではないか。 そもそも世界大会で、活躍出来る日本人ランナーを育てる目的で始まった箱根駅伝。第一回大会に優勝したのは、金栗四三の母校・東京高等師範。箱根山を走り区間賞を獲得し、総合優勝に貢献したのが香川県宇多津町出身の大浦留市さん(1896~1989)だと記念誌に書かれている。香川県はマラソン弱小県だが、先輩には偉大な人がいた。 |