2017,12,24, Sunday
左目の手術は、10月1日(日)に1度目を京都府立大学出身の先生に手術して頂きましたが、残念ながら円弧が大きすぎたこともあり、穴がふさがりませんでした。昨年12月の健康診断で、左目の「黄斑円弧」が指摘されていました。健康診断で発覚するというのは、患部はかなり激しく損傷しているのではないかと思いました。ここで手術すれば、回復は早かったと言われ続けました。
しかしここで私は、高松栗林ライオンズクラブの25年ぶりの幹事をやっていました。この時期に手術するという選択肢は、残念ながら私にはありませんでした。そのために術後の回復が悪くなって、再手術することになっても、私には何の恨みも後悔もありません。それが12月7日の、東京医大出身の執刀医で成功しました。 そんな目のこととは関係なく、TBS系で放送された日曜劇場「陸王」(午後9時)の最終回は泣きました。足袋を作っていた老舗「こはぜや」が、陸上競技マラソンランナーが履く靴を作るというストーリーです。その「こはぜや」の靴「陸王」を履いて、マラソン選手が走り、見事一着を勝ち取るというサクセスストーリー。当たり前が当たり前に出現して、サスペンスファンには面白くないのですが、私は面白かった。 またこのストーリーは、中小企業の悲哀もうまく内在している。まず資金がない。新しい靴を作るにしても、資金が必要だ。金融機関も冷たい、買収の話にも乗れない。それではどうして設備投資をして、「靴」を作るのか。私は底辺にある、金融機関の動向が気になった。支店長は、状況判断に熱心で、保身しか考えていない。若いバンカーは、これでは銀行はダメだと独白している。 そんな中で、「こはぜや」の靴「陸王」を履くアスリートが、マラソンで優勝する。モデルは、元ランナー瀬古利彦さんだと言われている。日本陸連の瀬古利彦マラソン強化戦略プロジェクトリーダー(61=横浜DeNAランニングクラブ総監督)が、ドラマに初出演することも盛り上がりのシーン作りか。折しも今日は、全国高校駅伝が京都で行われて、こちらも盛り上がった。 一方私は「陸王」を、経営者の目で見てしまう。役所広司さんが演じている、宮沢紘一社長の苦悩。加えて息子の大地さんとの、男同士の葛藤。宮沢社長の言葉に、「従業員のために会社を存続させる」という台詞はなかったが、あの零細企業の従業員の技術なくして、「陸王」という完璧なランニングシューズは作れなかった。 従業員役の役者さんが、上手かった。であるならば、もっと社内に目を向けた扱いが欲しかった。さらに注目するのは、人口8万3000人の地方都市・埼玉県行田市の協力。ドラマや映画の長期ロケを招致したことが1度もなかった同市が、環境経済部商工観光課を中心に、ロケ地探しや道路を封鎖してのマラソンシーンの撮影など、全市民を挙げて撮影をバックアップした。 あんなに大勢の観客を、どのようにして動員したのかも不思議だった。この結果、ロケ地めぐりに足を運ぶファンが殺到。グッズ購入などによる市の経済効果は、24日の最終回放送の段階で1カ月あたり10億円超えが確実という試算もある。最終回の編集が終わったのは、2時間前という話も聞いた。TVらしくて実に良い。 同じ池井戸潤氏の小説をドラマ化した「半沢直樹」も面白かったが、「陸王」の続編が見たいものだ。 |