2017,12,17, Sunday
防府読売マラソンは17日、山口県の防府市陸上競技場発着で行われ、公務員ランナーの川内優輝(埼玉県庁)選手が、2時間10分3秒で3年ぶり3度目の優勝を果たした。テレビ中継を見ていて印象的だったのは、沿道の市民の「かわうち頑張れ」の応援、加えて一緒に走っている一般参加のランナーからも、大きな声援を貰っていたことだ。
今月3日の福岡国際マラソンも、2時間10分53秒で走っている川内選手に、疲れはないのかと不思議に思う。社会人ランナーは、どこかの実業団チームに所属し、ほぼ毎日、練習さえしていたらいいという環境にある者が多い。川内選手のように、恵まれた環境にない者が頑張っている姿に、過去の瀬古利彦選手を重ねてみてしまう。 そうそう瀬古利彦選手(今は協会役員)をモデルにしていると言われているのが、TBS日曜日21時からの「陸王」です。ここに登場するダイワ食品陸上部の茂木裕人選手が、瀬古利彦選手だろうと言われています。またこの番組は、中小零細企業の悲哀が実に上手く描かれています。次回が最終回だと思いますが、時間が許す方は是非ご覧下さい。 もっとも瀬古利彦選手は、実業団チームのヱスビー食品所属ですから市民ランナーの川内優輝選手と環境は違いますが、マラソンランナーとしては今の川内優輝選手と似通ったほどの人気がありました。その瀬古利彦氏が、オリンピックマラソン競技への選手選考で、「GCC(グランドチャンピオンシップ)」という制度を発案し、マラソン界は一層盛り上がっています。 20年7月の東京オリンピックマラソン競技に合わせて、19年9月以降にこのGCCを行い、この大会で上位3人でしたかそれが出場選手として一発選考されます。これまでのように、各大会優勝者を選抜したとしても「公平性」に問題がある、つまり季候や気温、それに伴う湿度や風などが違う競技会であることが問題視されていました。 それで、GCCという制度が考案されたのです。今日の試合結果で、GCCへの出場権が、川内優輝選手に与えられました。川内優輝選手も30歳になって、引退も囁かれていますが、東京オリンピックには出てほしいものです。 川内優輝(埼玉県庁)さんは、マラソンを「真剣な趣味」と表現していますが、大会が練習という彼の流儀は、多くの市民ランナーに夢とやる気を起こさせるものです。月並みですが、頑張って下さい。 |