昨日県立図書館で、かねてからの宿題をかたづけていた際に、標題の日本経済新聞の昨年12月の記事を目にしました。私もかねてから、『レアメタル』と『レアアース』の違いがよく分からなかった。AIに聞いてみると、スマホ、パソコン、電気自動車、風力発電など、現代の技術に欠かせない金属のことをまとめて
『レアメタル(希少金属)』と呼び、その中に、特に性質が似ている17種類の金属があり、それを『レアアース(希土類)』と呼ぶようです。
中学生にも分かるようにと注釈を付けると、『レアメタル』=スポーツ全体を指し『レアアース』=その中の「サッカー部」みたいな特定のグループを指すという。つまり、レアアースはレアメタルの一部なんです。と言われると、少しは分かるがもう一つピンとこない。つまりレアアースが欲しいために、レアメタル『希土類』を採取すると言うことらしい。
内閣府は『戦略的イノベーション(技術革新)創造プログラム(SIP)』の一環として、小笠原諸島・南鳥島にレアアースを含む泥の処理施設を2027年までに設置すると発表している。SIPは水深約6000㍍の海底からレアアースを回収する実証試験を27年から始める計画で、実証実験に向けて大量の泥を処理できる体制を整える。国産レアアースの確保は、経済安全保障の観点からも重要と見て開発を急ぐ。
レアアースは電気自動車(EV)などのハイテク産業に欠かせないが、世界の生産量の約7割を中国が占めている。南鳥島沖には、レアアースを豊富に含む泥が分布している。この中にEVのモーター用磁石に使う『ジスプロシウム』などが含まれている。最大の利点は、ここのレアアース泥には放射性物質がほぼ検出されてないため、加工しやすい。
小笠原諸島・南鳥島に設置する処理施設では、洗濯機で使用する脱水機のような装置を使って、泥水から海水を抜く。水分を抜いた泥の塊にして、日本本土の精錬所に移す。ここで日本の精錬技術で、レアメタルからレアアースが精製されEV車のモーター用磁石として活用される。こうなってくると日本で作られるEV車の価格も、国際競争力を持つようになり、中国の脅しつまり経済安全保障の観点からも、レアアースは重要となっている。
誤解がないように加筆するが、レアアースは地球上多くで産出されている。アメリカでもオーストラリアでも、過去には掘り出し精錬していた。今ではコスパから『中国産が廉価』だとして、挙って中国から完成品を買っている。コストの中には、嘗ての日本の公害訴訟に発展した重金属の処理や、加えてやっかいな放射性物質の処理問題がある。こうした経緯から各国とも自国生産を断念し、価格の安い中国産を使っている。ここに降って沸いたのが、中国からの禁輸政策。
日本では、嘗ての重金属公害被害を経験している。中国は今でもイケイケで、人命より経済活動重視。公害などモノともしない政策が、いまだにまかり通っている。先にも書いたが小笠原諸島・南鳥島沖の泥には、放射能汚染物質を含んだ有害物質がほぼ検出されていない。先進国でこの有害物質を取り除くのは、大変だ。深海からの採取という難問、日本本土から遠いという問題を抱えながら、SIPは進んでいる。