香川県漆芸研究所は、江戸時代から受け継がれてきた香川県漆芸の技法(蒟醤きんま・存清ぞんせい・彫漆ちょうしつ)の伝承と、後継者育成を目的とする全国初の施設として昭和29年に発足しました。創立以来、磯井如真、音丸耕堂ら重要無形文化財保持者(人間国宝)をはじめとする優れた指導者を講師に迎え、高い技術と精神を伝承してきました。現在までの修了者は471名、技と心は受け継がれ漆芸作家や漆工技術者として、香川の伝統工芸や伝統産業の振興に寄与しています。
そんな技術者の卵が、私と同じ敷地の隣の建物に住まいし、父親が運転する車で仏生山駅まで、そこから研究所へ通い、修行を重ねて何年後かには人間国宝は無理としても、著名な漆芸作家になるとして研鑽を重ねています。今日はその『漆研展』へ出掛けました。会場は、香川県漆芸研究所のある香川県文化会館2階です。ここには『芸能ホール』が3階にあり、5月11日(日)には桂福枝のまんでがん落語会が予定されています。県民福祉会館の北隣にあります。
県立高松工芸高を卒業した学生や、香川漆芸を学びたいとして全国いや台湾からのまなびとらが来ています。研修生は3年在席するようで、作品はそれぞれがまた卒業生の作品も展示されています。素人目にもその違いは毅然としていて、「精進(一心不乱に打ち込むこと)」の進化がよく見えます。私の孫のような『村川凜(むーさんと呼ばれていた)』さんは2年生。作品も6点ほどありました。
会場係に訊ねると、「撮影可」というのでかみさんに見せようとパチリ。作品名と作者名の横に赤丸と青丸が貼られています。作品展が終われば購入したいという希望者数で色が違う。青丸は複数の申込みがある作品だそうです。その価格は入口で頂いた資料に書かれています。むーさんに尋ねると「両親が各2枚の申込みをしてくれていて、記念に作品は残す」ようであります。
ならば私どももわずか1票だが、かみさんが16日の最終日までに行くというので割り勘分を託すことにする。研究生3年目が続くと思いますが、来年はもっと楽しみです。断捨離中でモノの購入はしない考えですが、ここは一番50年先の人間国宝作品を、今のうちに家宝として購入して日頃使いをしていきます。タンスの肥やしでは、作品が泣きます。
彼女は今朝も、父クルマの車窓から手を振ってくれていました。7時15分前後のことで、私が室内トレーニング中であります。これに励まされて、今日のトレもどうにか終えました。珍しく体調不良で、二人を見送った後はショートカットで終わりました。他人様ですが近くの孫に、頑張り屋さんに、癒やされています。