今年の内外10大ニュースが、新聞紙面を賑わせている。私の1位は、標題のように岸田文雄首相退陣で石破茂内閣総理大臣誕生であります。国会議員3人を含む計10人が立件された自民党派閥裏金事件の責任をとるとして、岸田文雄首相は自民党総裁選に立候補せず、岸田内閣は10月1日総辞職した。私から見たら、裏金問題は前安倍総理の時の問題で、岸田派はさほど問題になっていなかった。
賛否両論あるのは私も承知しているが、安倍政権が長すぎたのかもしれない。恐る恐るの安倍晋三元首相の船出でありましたが、特にトランプ米大統領との蜜月関係で世界から一目置かれる存在にまで安倍元首相は登り詰めた。アメリカを梃子に、国内外を抑えた。その極めつけが、天皇陛下の主催する園遊会を向こうに回して『桜を見る会』を、倍の人数で開催し、選挙民を遇した。安倍さんの傲慢さが、問題化し始めて安倍晋三元首相は凶弾に倒れた。
そして急遽、菅義偉首相が誕生した。菅義偉元首相は驚いただろう。自分は混乱期のショートリリーフのように、次の正式内閣誕生までと自覚していたのだろう。前例として菅義偉元首相の潔さが取りざたされるが、私は岸田内閣がもう少し続くと考えていたから、残念だった。けじめのつけ方としては、『男の美学』かも知れないが、少し早いように感じる。
それでも在職1094日は、戦後8番目になるようだ。森喜朗内閣の387日、福田康夫元首相365日、麻生太郎内閣総理大臣358日に比べたら長いが、先の安倍晋三元首相の3187日には遠く及ばない。その前の退陣同日の衆参両院の首相指名選挙で、第102代首相に石破茂氏が選出された。石破氏は9月27日の自民党総裁選で、高市早苗氏を決選投票で破った。
選挙とは分からないモノで、高市早苗氏が優位だと思われていた。何だかこれまでの石破茂さんは、総理確実と言われながら万年2位で、良いところまで攻め込むのだがトップは獲れなかった。安倍晋三元首相にも煮え湯を飲まされ、後継の菅義偉首相にも、岸田さんには喧嘩を売らなかったのかな。これまで本命と言われながらの結末に、今回も高市早苗氏に叶わないだろうと見られていた。
少数与党には、石破茂首相(自民党総裁)のようなタイプが似合うのかも知れない。高市早苗氏は、ものごとをはっきり言いすぎて、今頃退陣していたかも知れない。一番は靖国神社参拝が批判を食う。境内にある修猷館(しゅうゆうかん)は、日本の歴史と文化に関する展示を行う施設ですが、入口に零戦が待ち構えていて、今から戦争をするぞと言う宣言にも捉えかねない。
『日本人の心の癒やし』というのも分かるが、総理大臣の参拝は違ったメッセージを世界にまき散らす恐れがある。日本人固有のモノだと主張しても、世界はそうは見ない。イスラム教徒が1日に数度礼拝するのは、日本人には理解出来ない。日本人は理解出来ないが、大旨容認する。しかしキリスト教などは、批判をする。そこに軋轢が生まれ、拡大すると戦火へと自体が予想外へ広がる。
石破政権がどのくらい続くか予想は出来ないが、来年米にトランプ政権が誕生する。私はおおいに期待する。なりたかった頃となった今では、石破茂氏の心の葛藤は大きく違ってきただろう。だけどあなたが日本のトップです。誰にも負けない努力をする、お願いします。