公益社団法人香川県宅地建物取引業協会の高南地区会員研修会、令和6年夏季が11日『フラット仏生山』2階研修室で開催されました。地区長松本信一(㈲まいすぺーす)さんが地区長に就任されて、初めて企画する研修会でした。内容は、われわれ会員が一番に触れる『契約書・重要事項説明書』に関する、ITデジタル化された新システムの解説でした。
講師は協会事務局の葛西修さんらで、最も身近で関心の高いシステム解説でした。さすが良いところを題材に、それも常日頃電話で確認する人から説明を受けます。ややもすると製作者の解説を聞いたりする説明会もありますが、日常づかいしている会員の意見を聞いて対策している人の説明が、実にわかりやすい。私も七月から一兵卒に戻り実務に携わっているだけに、話しが興味深い。
思い出してもこの40年余、ITデジタル化はどんどん進みました。まさに時代の寵児のように、デジタル化は業界を闊歩してきました。紙情報ですが『売情報』を不動産流通センターに集め、会員に毎朝FAXなどで配布することから始まりました。この頃はFAXも十分普及しておらず、情報がほしければFAXの導入が必要でした。
初期のFAXは専用紙を指定箇所に挿入し、受信が始まるとしばらくしてFAXから煙が出て、画像を作っていました。当然臭いもきついモノがありました。感熱紙ですから、時間の経過と共に、見えなくなって。この頃は、同時に1週間分の印刷された物件資料も郵送されてきました。勿論費用は、種類に応じて応分の負担がありました。多少の費用はかかりましたが、全国の流通センターの誕生は、今から考えても画期的なモノでした。
背景には、建設省の行政指導がありました。法律の改正も、5年おきには大きく変わります。彼らは、米国の流通システムに学ぶところが多くて、物まねとは言いませんが、良いとこ捕りのようでした。私も早く、アメリカ流の仲介の学習に1995(平成)7年から協会から行きました。今から約30年前の話しです。その頃から米国では、コンピュータ化の胎動が始まっていました。
さて研修の内容ですが、『ハトサポ』という全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連)が全国10万社会員のために作成したシステムの解説でした。これまでにも公益社団法人香川県宅地建物取引業協会独自のシステムがありましたが、時代と共に進化しています。いずれにしても消費者に、よりわかりやすく説明するための手段としてシステムが開発されてきています。土地の取引には、境界確認が必須です。これは土地家屋調査士に依頼して、間違いがないように手配します。
中古住宅の売買に際しては、建物現況調査(インスペクション)がより一層求められています。人口減も重なり、空き家空き地が急速に増えています。われわれの責務がより一層期待されるように時代が進んでいます。研修会の後に、仏生山の森でBBQをやり、親睦を深めました。勉強の後のコンパは喜ばれました。