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瀬戸内海汽船がなぜオホーツク海船へ転用か
北海道・知床半島沖で沈没事故を起こした観光船『KAZU1』は、事故後早くから地元(香川県下)で言われていたのですが、約40年前に山口の造船所で建造され、広島と岡山の定期航路で計約20年間使われていた内海用の船でした。穏やかな瀬戸内海から波が高いオホーツク海に転用したことに、関係者からは疑問の声も上がっていた。

山口の造船所では、瀬戸内海や関門海峡付近で使われる漁船や作業船などを製造していたが、今は廃業しているという。進水後は、広島県で定期高速船として活躍。まだ本州四国連絡橋『しまなみ海道』が開通していない頃、『ひかり8号』として三原市と約10キロ離れた生口島(尾道市)間を約30分で運航し、通勤通学客や観光客を運んだ。

船舶の運航区域を定めた船舶安全法では、瀬戸内海は湖や川と同じ『平水区域』に分類されている。岡山で点検や海底塗装などを施した造船所の経営者は、「高波を受けたら船体が揺れやすい構造なのに」と、船がオホーツク海で使われていたことに首をかしげる。別の海運関係者も「中古船は需要があれば国内に限らず海外へも行くが、今回の転用は使用する環境の差を考えておらず素人がやることだ」と語っていた。

船は2004年、同3号とまとめて大阪市(当時)の男性に所有名義が移り、翌年には知床遊覧船の名義となり、知床へ渡った。男性は報道機関の取材に対して、「名義を貸しただけで、詳しいことは知らない」と話している。船も、不動産と同じように『登記』が行われる。香川県坂出市には、船の登記業務を専門にしている司法書士さんもいた。

中古でも船舶は、不動産以上の相対的価値を持つと言われていて、良い値段で売買される。不動産の最後の解体は、新築代ほど掛かると言われ始めている。中古でも船舶は、くず鉄となり売却益が出る。日本の国鉄が運航していた宇高連絡船や、青函連絡船などの船は今でも海外で活躍していると聞く。日本の船には、安全神話がまだあったのだが。

企業経営は投資対効果が問題になることは自明だが、やはりどこかの片隅に『安心安全』と『遵法精神(一層のコンプライアンス)』を置いていないと、長期ではひっくり返ることがあるということの一例かもしれない。しかし24人(船長・甲板員の合計26人)の命と引き替えの学習は、授業料はともかくとして、何ともいたたまれない憤りを感じる。金では決してすまない問題だ。


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| 社長日記 | 09:47 AM | comments (0) | trackback (0) |

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