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日本の選択としてサハリンLNG停止への備えはあるのか
日経新聞6月7日(火)朝刊1面、『エネルギー危機』という特集の『中』であります。「日英などはロシアをののしりながら巨額の配当を受けている」とロシア下院議長は、極東ロシアの資源開発事業『サハリン2』の出資比率見直しを提案している。私もこの件に関しては、一国民として危惧している。欧米各国が、ロシアのウクライナ侵攻によってロシア産の原油やLNGの禁輸に踏み切らざるを得なくなっている。日本だけが、特別枠のような扱いをいつまで享受出来るのか。

サハリン2には、ロシア国営ガスプロムが約50%、英シェルが約27.5%、三井物産が12.5%、三菱商事が10%を出資する。液化天然ガス(LNG)を年1000万トン生産し、日本向けは約600万トンにのぼる。その量は、日本が輸入するLNGの約10%に当たるという。そしてその買い入れ価格が、相場の数分の1で、日本にとって『虎の子』の権益だというから議長の怒りもわかる。

日本を『非友好国』と敵視するロシア。4月以降、東欧やドイツなどへの天然ガス供給を打ち切った。サハリン2でも、急に輸出を止める可能性は否定出来ない。サハリン2が止まれば日本の電力は、ただちに危機に直面する。電気料金の更なる上昇は、不可避だろう。日本のエネルギー自給率はわずか10%程度。調達リスクや不確実性はドンドン高まるのに、調達の歪みの修正は進まない。

確かに『サハリン2』は、絶好の供給源だと思う。輸送日数は2~3日と中東産より圧倒的に近い。詳しい事情は分からないが、サハリンから原木の供給を受けていた旧飯田工務店の例もある。飯田グループホールディングスは、ロシア最大級の木材企業であるロシアフォレストプロダクツ(Russia Forest Products)社を2022年1月をめどに買収する。

投融資額は約600億円で、株式の75%を取得し子会社化する。飯田GHDはこの買収で木材の安定調達を狙うほか、CO2(二酸化炭素)の吸収源を確保する。少し前のネット報道だが、TV映像で見る実際の住宅建築現場で、豊富な木材が使われていた。一石二鳥どころか三鳥にもなりそうな、夢みたいな森が広がっていた。今ではどうだろう、供給が止まっていると聞いた。政府の方針変更に、民間企業が振り回されている。

ロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、世界中が『変更』を余儀なくされた。日本のエネルギー不足などは、まだ良い方だろう。アフリカ諸国では、食糧の麦やトウモロコシなど生産物が輸入出来なくなっている。これから先、餓死があり得るという。一体何が原因で、何が起こったのか。

簡単なようで複雑に絡み合っているこの世界、コロナ禍は単なるきっかけだったのかもしれない。この先に起こることに対する備えは、わが国にあるのだろうか。もしかしたら、もう国には頼れないという世界が出現しているのだろうか。


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| 社長日記 | 08:16 AM | comments (0) | trackback (0) |

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