四国電力送配電㈱から、『停電のお願い』で、10月25日(月)午前9時00分から12時30分まで、停電すると告知する書面が届いていました。電気工事のための停電なんて、珍しいなと思いながら眺めていました。偶然ですが前日の夕刻、車からの荷物の搬出でかみさんに呼ばれ、明日の工事予定の横近くを通りかかりました。
現場監督のような立派そうな人から、『明日ご迷惑をおかけします』と声かけられ、「いやいや電気は生活のインフラですから、安定供給をお願いします。ないと生きていけません」と私も頭を下げました。明日の準備として、電柱の根元を掘り返していました。電柱も今では木柱から鉄筋入りのコンクリート柱になっていますが、それでも寿命があって交換するというのです。私はそのまま拙宅へ入ったのですが、その前に作業者との会話が聞こえて来ました。
「ほらお客様も期待して、応援してくれている。あなたが掘っている穴は、安定供給の要だ」と監督者が言うと、うなずいて彼は穴掘りを続けていました。昔、英語の先生に言われたことがあります。米国のある街の穴掘り現場を通りかかった人が、「何をしているのですか」ともちろん英語で尋ねる。最初に聞かれた穴掘り人は、「穴掘っとるのに決まっているが」と答え、次の労働者は「この暑いさなか、余計なことを聞くな」と怒ったという。
懲りない通行人は、次の人に同じ質問をした。その人は、「よく聞いてくれました。ここには立派な教会が建つのです。私はその大事な基礎の穴を掘っています」。そう答えた男は、後にこの街の市長になったとさ。中学生の私にも、にわかに信じられない話しでしたが、今となっては『考え方』がすべてを決めると教えられ、あの時の話しもまんざら作り話ではなかったのかと思い直しています。
朝は工事が始まりそうだったので、私もかみさんも手早く外出の用意をして、慌てて拙宅を出ました。われわれの車が、工事車両配置のため邪魔になります。そして本日25日12時15分頃、昼食のため帰宅しました。印鑑証明を仏生山コミュニティセンター内の高松市出張所に申請し、車をここに置かせてもらい、徒歩1分で帰宅しました。ところが、電気がつきません。「そうかまだ停電中か」、あらためて電気の有り難さを痛感しました。
運悪く小雨模様、工事関係者は大変だろう。暗がりのまま、入室。ホームセキュリティは停電で、警備不能と携帯に架電あり。こんなにも暗い家だったのか。IH調理器は動かず、非常用のボンベガスを使ってお湯を沸かします。蛇口のお湯は少し出ます。電気給湯器のお湯が残っているのでしょう。それでも当然、ボイルするまでの温度にはなりません。
冷蔵庫も、いつものようには開閉しません。強引に開けても、室内ランプは灯りません。それでも出し入れは出来ます。究極はテレビと室内灯がつかない。もちろん床暖房も、使えません。室内が暗いと、寒々と感じます。ウォーキングマシンも使えません。お茶漬けを食べて、早々に帰社します。その前の12時52分、やっと通電しました。電気の有り難さを痛感しました。
この間僅か30分のことでしたが、電気がなければ非常に不便ですね。これが長時間に及ぶと健康被害、さらに長期間になると生命の危険領域に入ります。今の時代、『電気様々です』。ここからが大切なことです。過日馴染みのオーナー様から、「入居者から電気がつかん」とクレームがあったとの一報。社員が飛んでいったら、入居者電気料金滞納のため止められていたとのオチ。電気料金は滞納のないように、ここが肝心要です。