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中国と戦うときが来た日本by渡邊哲也
日米の経済安全保障で、中国ビジネスは崩壊へ
楽天・LINE・ユニクロ・無印良品・パナソニック
中国と提携する企業に迫る致命的リスク
アメリカ『2021年戦略的競争法』がもたらす衝撃や、秒読み段階に入った韓国の離反と尖閣・台湾危機など、
急速に進展する日本の脱中国と対立激化の影響を気鋭のエコノミストが解説

と大きく喧伝されている割には、中身に乏しい一冊と言わざるを得ない。内容が乏しいわけではなくて、氏のこれまでの著書の中に、優れた内容の披瀝があっただけに、本書でさらに特筆されたことが多くないと言うこと。氏は、中国は世界が混乱するなかで、香港国家安全維持法を施行して香港の自治権を奪い、イギリスとの公約である『一国二制度の50年間の維持』も事実上、破棄してしまった。また、ウイグルでの人権弾圧も日常的に行われていると直近の内容にも触れている。

1990(平成2)年代後半から、中国は改革開放策によって外国資本を呼び込み、世界的なグローバリズムの波に乗って急成長してきた。2001(平成13)年にはWTO(世界貿易機関)に加盟し、資本主義国の市場に参入してきた。西側諸国は中国が豊かになれば、資本主義や民主主義、人権尊重など、西側の価値観を共有するようなパートナーになるだろうと期待し、西側諸国の市場参入を許してきた。

ところが、経済成長を遂げた中国は西側の価値観やルールを尊重・共有するどころか、それらは西欧が勝手に作ったモノだとしてこれを無視し、自らの価値観やルールで国際社会に処するようになった。国家の資金的後ろ盾がある国営企業を使って海外企業を買収し、技術を盗み、過剰生産によるダンピングで海外の市場を奪ってきた。

そうした中国の態度に、ついに堪忍袋の緒が切れたのが、アメリカのトランプ政権だった。中国に対して制裁関税をかけ、華為技術(ファーウェイ)をはじめとする中国企業をアメリカの市場から締め出した。しかし中国に対して一貫して厳しい態度をとっているのは、トランプ大統領ではなくてアメリカ議会である。バイデン政権になっても、議会は中国をもう許さない。

2021年7月、中国共産党は創立100周年を迎える。そして2022年秋には、中国共産党大会が開催される。習近平国家主席は、すでに国家主席の地位については、2期10年という任期を撤廃している。2022年の党大会で、習主席はかって毛沢東時代の最高位だった『党主席』を復活させる可能性が囁かれている。もしも党主席が復活し、習主席が就任するとなれば、それは絶対的権力を持つ独裁者として君臨することを意味する。

中国の伝統的な考え方に『中華思想』がある。これは、中華の地は優れた文明を持つ世界の中心であるのに対して、その周辺国は文明の劣った夷狄(いてき・野蛮人)だとする世界秩序観である。一方で中国は、アヘン戦争以来、西欧列強に支配されてきたという『ルサンチマン』を抱えている。中華の地が、夷狄によって支配されてしまったという屈辱である。そのため習近平は総書記就任直後から、『中華民族の偉大な復興』というスローガンを掲げた。

中国は、中国を拠点に海路と陸路でヨーロッパ、アフリカまで結び、巨大な経済圏を構築するという『一帯一路』構想を打ち出した。その沿線の途上国にインフラ建設の支援を行っているが、高利の融資を持ちかけ、債務返済不能になった国のインフラ使用権を差し押さえて、中国が自由に使えるようにするという『債務の罠』を仕掛けている。

WHO(世界保健機関)を支配している中国だが、15ある国連の専門機関のうち、国際電気通信連合(ITU)、国際食糧農業機関(FAO)、国際民間航空機関(ICAO)、国連工業開発機関(UNIDO)四つの機関のトップも中国人である。もちろん、それも選挙によって選出されたわけだ。基本的に国際的なルールは国連で決議されるが、採決は1国1票であり、国連加盟国193カ国の半数の票を勝ちとったモノがそのルールを決めることが出来る。

バブル崩壊後、『失われた30年』を経て日本は弱体化していった。その理由の一つとして、人口が増加する『人口ボーナス』から、人口が減少する『人口オーナス』へと転じ、少子高齢化社会になったことがあげられるが、それ以上に大きかったのは二度にわたる円高、1995(平成7)
年4月19日1ドル79円75銭、2011(平成23)年3月17日には1ドル76円25銭をつけた。

この円高で何が起こったかというと、日本企業の多くが中国に進出し、日本国内の産業が空洞化した。円高により日本企業は国際競争力を失ったため、海外生産に切り替えざるを得なくなったのだが、それが中国の改革開放の時代と重なった。そしてそれが、中国の急速な経済成長をもたらすこととなった。経済成長の指針として使われるGDP(国内総生産)であるが、例えば日本企業が中国で製品をつくっても日本のGDPには入らず、中国のGDPを押し上げることになる。

海外で日本企業が稼いだお金を日本国内に持って帰り、それが国内消費につながるのであれば、結果的にGDPは伸びることになる。だが中国の場合、持出規制があり、国内に環流させることが難しい。そのため、中国で生産活動をする日本企業の多くは、中国国内でお金をまわすしかない。貸借対照表上の利益は出ても、日本に資金を巻き戻せないわけだ。つまり、日本国内の富は増えない。それはつまり、日本のGDPを中国に持って行かれたに等しい。奪われたと言うより、日本人自身の手で中国に与えていた。中国に進出した日本企業は、死屍累々の状態だ。

このようなさまざまな問題が表面化したのが、新型コロナウィルスのパンデミックでもあった。人やモノの流通が一時的に途絶えたことで、サプライズチェーンの問題、国内生産力の弱点、中国という国の異質性などが明らかになり、日本の大きな問題点が見えてきた。そして今、これに対処する時がやって来たわけだ。

もはやアメリカと中国のどちらにつくか、などという二者択一の余地はもう無いことに早く気づくべきなのだ。中国によるウイルグでの人権弾圧については、G7で日本だけが対中制裁に加わっていない。中国の顔色をうかがいすぎることは、先進国の結束を弱体化させる。日本人の覚悟が試される。



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| 社長日記 | 09:00 AM | comments (0) | trackback (0) |

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