ラグビーの日本選手権を兼ねたトップリーグ(TL)プレーオフトーナメント準決勝戦は、15日にパナソニック(ホワイト・カンファレンス=白組1位)48-21トヨタ自動車(レッド・カンファレンス=紅組2位)が行われ、パナソニックが後半トヨタ自動車を一気に引き離して逆転勝利した。
16日はサントリー(紅組1位)26-9クボタ(紅組3位)の熱戦が、大阪のラグビーフットボールの聖地花園ラグビー場で、無観客のなか繰り広げられた。流石にこのあたりの試合になると、一進一退逆転の繰り返し、手に汗握る戦いでありました。ラグビーのトップリーグは、今年が最後とか、23日の決勝戦はパナソニック対サントリー戦が、東京・秩父宮ラグビー場で行われる。これは見逃すことが出来ませんね。
15日のパナソニック戦は、何と言ってもパナソニックのWTB福岡の勇姿がどこまで見られるか、つまり今大会終了で引退を発表している彼は、負けたらここまでで医学の道へ進むという。叶うことなら決勝戦まで勝ち進んで、出来れば頂点を極めて引退と、有終の美を飾ってほしいと考えているラグビーファンは多いと思う。
福岡選手の走りは、ラグビーフットボールワールドカップ日本チームの快進撃の象徴だった。パナソニックを退社し、先にも書いたが『医師』への道を極めるという。彼なら立派な『赤ひげ先生』(『赤ひげ』は、1965年4月3日に公開された日本映画である。東宝配給。監督は黒澤明。主な出演は三船敏郎、加山雄三。)になれると思う。勿論市井の医者で、やさしい先生の象徴だ。
その福岡選手が3トライ。最後となる花園ラグビー場で勇姿を見せ「このスタジアムには沢山素晴らしい試合をさせてもらい、思い入れもある。ハットトリック(3トライ)で終われたのは、凄くよかった」と笑みを浮かべた。試合開始早々に自陣深くから快足を生かして駆け上がり、見方との絶妙な連系でノーホイッスル(審判の笛が一度もない)トライを決めた。なかなかないことであります。
一方サントリー(紅組1位)対クボタ(紅組3位)戦は、ここまで快進撃を続けてきたクボタは、本当によくやったと思うが、サントリーには辛酸をなめた。サントリーは、クボタをノートライの3ペナルティキックの9点に抑えた。テレビ中継を録画で観たのですが、クボタのトライシーンでサントリーの選手がグランドとボール間に手を入れて、グランディングさせず、クボタのトライを阻止したシーンは感動的だった。
主審は何度もビデオ検証を記録室に求め、それをオーロラビジョンで観客と共有する。もっとも無観客試合は、観客がいないが、記録室とのやり取りも生放送する。ラグビーが紳士のスポーツと言われる所以だ。プロ野球でもビデオ検証はなされているが、審判だけが見るのではなく、このようにオープンに見える化することが求められると私は思う。