香川県は10月1日、番の州臨海工業団地(坂出市番の州町)の未利用地の2区画計6.5ヘクタールについて、分譲先がスーパのハローズ(本部・岡山県)と金属製品加工の竜王金属(丸亀市)に決まったと発表した。ハローズは物流センターとして、竜王金属は板金・溶接加工工場を整備するという。売却額は計7億円で、県議会の議決を経て正式契約になる。この2区画は同団地の最終分譲地で、1964(昭和39)年の分譲開始から半世紀(56年)以上を経て完売することになった。
同団地は瀬戸大橋高架下の県道沿いに位置し、64年から埋め立て造成と並行して分譲を開始。総面積620ヘクタール(187万坪・620町歩)のうち、瀬戸大橋記念公園南側1区画(40ヘクタール)が56年間売れ残っていたが、2014年から分割での分譲が進展。今夏には9.7ヘクタール(29,000坪)の未利用地を、ビニール手袋製造の国内大手ショーグローブ(兵庫県姫路市)に売却する計画が固まり、県は残り4.5ヘクタールと2.0ヘクタールの2区画について8月から分譲先を募集していた。
県によると、ハローズは4.5ヘクタール(約13,000坪)の区画、竜王金属は2.0ヘクタール(約6,000坪)の区画を取得する。分譲価格はそれぞれ4億8600万円と、2億1400万円(坪当たり3.5万円)。ハローズの物流センターは2022年9月、竜王金属の工場は2022年5月に稼働予定で、両社合わせて約240人の雇用創出、年間約7800万円の増収増が見込める。土地代を含めた両社の総投資額は、約52億円。地場企業も潤う。
番の州臨海工業団地の造成については、贈収賄汚職事件もあったように記憶しているが、ネット検索では発見出来なかった。香川県単独事業だったため、担当者は大変な思いをされたと拝察します。その後ここに瀬戸大橋が建設され、瀬戸大橋記念公園や東山魁夷せとうち美術館(公園西駐車場内)等が整備されています。そうそう、沙弥島が陸続きになりました。
番の州臨海工業団地の埋立には、備讃瀬戸南航路の浚渫により生じた約5000万立方メートルの土砂が使用された。このため総事業費は約140億円と、この規模の埋立にしては安価で済んだという経緯もあります。売却が完了したことには胸をなで降ろすが、コスモ石油の精油所撤退(流通施設として土地利用はコスモのまま)など、雇用不安が続いていたが、とりあえず一息ついたと言えよう。特に雇用は、有り難い。
一方、四国内に物流センターを得た『ハローズ』は、これから店舗展開を一層加速させるでありましょう。人口増が顕著な多肥上町にも、新店舗計画が進行しているようです。24時間営業スタイルは、既存のスーパマーケットのみならず、コンビニエンスストアにも多大な影響を与えると私は考えています。
また1日の東京証券取引所のシステムダウンを目の当たりにして、『コンビニATM』の強さに驚いています。今ではコンビニのプリンターで、住民票や印鑑証明等の公的証明書が取得できるし、『Pay払い』の入金も出来るし、金融機関のコンビニATM出金も出来ます。しかしコンビニのATMが止まったとは、聞いたことがありません。