日本航空が純損失937億円(4~6月期・ANA1088億円)と発表する中、飛行機に関する話題は、何か空虚なモノを感じる。恥ずかしながら私も、そんな日本航空の株式を、下落承知で最近買って当然今でも損を被っている。新型コロナウィルス感染が治まれば、飛行機はV字回復する。それまでJALとANAは、国の庇護の元でも生き延びなければいけない。
ローカルニュースですが、濃霧の影響を受けやすい『高松空港』の機能強化に向け香川県は、視界不良時の着陸誘導装置を高性能化した場合、今後30年間で約15億円の便益が見込めるなどとする独自試案をまとめた。県は、着陸ぎりぎりまで滑走路などが見えなくても、自動操縦で安全に着陸できる「カテゴリーⅢ」の導入を国に要望している。
しかし国は、滑走路周辺に険しい坂があり、装置などを設置する用地造成費が高額になることなどを課題に挙げて難色を示している。そこで県は昨年度、工事費の削減策や利便向上策を独自に試算した。そしてプラスマイナスして、今後30年間の利便は約15億円に上ると試算をだした。これをテコに、国との交渉を粘り強く進める。
コストに対する利便を数値化した『費用便益比』は、国が事業化の目安とする『1.0』を上回ることとしており、県は「関係機関に事業の必要性を理解してもらうと共に、国に改めて費用対効果の検討を要望したい」と意気込んでいる。『費用便益比』は、四国新幹線構想でも問われている数値であります。
高台にある高松空港は、降雨や濃霧などの影響を受けやすく、視界不良が原因の欠航が発生しやすい。しかし当初計画されていた高松市生島沖の『海の空港』でも、同じことが言えたと思います。瀬戸内海の春の濃霧は、多くの船を止める。これは飛行機でも、同じことです。生前自ら、『香南町現空港』を誘致したと豪語されていた『松熊義美』さんが、よく言っていた逸話です。
県によると、2017(平成29)年度は計96便、18年度は計38便、19年度は計34便が濃霧が原因で欠航している。私も2015(平成27)年11月17日、高松商が『明治神宮大会優勝』のその日、羽田空港発機が高松空港へ着陸できず、大阪空港へ着陸したという経験があります。1万円の現金を機内の茶封筒(予備的に搭載している)でもらい、バスと新幹線とマリンライナー号を乗り継いで高松へ、ヘトヘトで帰って来ました。
神宮球場から慌てて帰った私と、岡山駅で遭遇した『新幹線利用組』は、「なに遊んでいるの」と私を笑い、優勝の勢いも加勢して、敢えて名を明かしますが『白井美昭』先輩らは「わが世の春」状態でありました。「お前も飲め」と渡された温めのビールが、実に美味かったのを、今でも覚えています。
高松空港に現在整備されているのは、最も性能の低い「カテゴリーⅠ」で、地上60メートルで滑走路や灯火といった目標物が見えなければ、機長の判断で着陸をやり直す等の条件が設けられています。私の遭遇時でも、高松空港上空を30分は飛んでいました。それから断念し、大阪空港へ向かいました。機長は、努力をしてくれました。
『アフターコロナ』とか『DC(デュアル・コロナ)』とか、新型コロナウィルスが落ち着いた後のことが語られ始めていますが、その後は高松空港の利用がこれまで以上に増えると思います。唯一の難点『霧対策』ができれば、鬼に金棒です。多発する『豪雨水害』等の災害でも、中四国に位置する空港の中で、高松空港は機能不全に陥らない、災害時でも機能する空港の一つであります。
ここは一番、浜田恵造香川県知事や県職さんに期待します。高松城天守の再興や四国新幹線など、知恵を出せば出来そうなことが一つまた一つと出てきました。街の質の向上でも、空港整備は大きな意味を持っています。飛行機は、また必ず飛びますから。香川県内、新型コロナウィルス感染者52名。増えています。