先月30日四国中央市のホテル・グランフォーレで、アパマンショップホールディングスの大村浩次社長に、お目にかかりました。およそ1ヶ月ぶりで、このところ例の札幌でのアパマンショップ直営店爆発事故以来、頻繁に全国お詫び行脚が続いています。その席で、2016年4月にスタートした「北九州出会いサポートセンター」の分室の10番目が、飯塚市にオープンするとわが事のように喜んでいました。
JUNOALL(ジュノール)と名付けられたそれは、日本の最重要課題である“少子化問題”に貢献したいという思いから生まれました。少子化は、地域の活力が失われることを彷彿させ、地域に対する投資に影響を与えるだけでなく、そこで生活する人々の夢や希望にも影響を与えており、我が国が解決しなくてはならない喫緊の課題となっております。
政府もこの少子化を「国難」と位置づけており、一刻の猶予もなく官民一体となってこの問題に取り組まなくてはならないと思うのです。このような環境下、2014年に開催された「地方創生全国協議会 第一回全国大会」において、最も注目された、過去1,900組以上の婚姻実績を有し、内閣府の表彰を受けた「いばらき出会いサポートセンター」の取り組みを学び、ITによる独自のノウハウを加え、「JUNOALL」を設立致しました。私もこの大会の場にいて、感銘を受けた一人でした。
全国各地において婚活など多くの取り組みが行われておりますが、実際に婚姻にいたるケースは少ない中で、JUNOALLは、「行政や公的機関・地元企業と連携した非営利目的の婚活支援団体」であること、「ITを活用した独自のデータマッチングで高い成婚率」を有すること、「無料或いは低廉な料金」でサービスを提供することが特徴となっております。
ジュノールのホームページには、以上のような説明がなされています。
現在、静岡市・北九州市・福岡市・宗像市・函館市・秩父市・東京都・広島市・久留米市と10番目の飯塚市にオープンしております。私も静岡の”出会いサポートセンターJUNOALL”を見学し、ノウハウを頂き、真剣に「高松市出会いサポートセンターJUNOALL」の設置を考えていました。「NPO法人仏生山魂再開発フォーラム」を設立し、具体的準備に入っていました。
そんな折り、2016年10月に香川県が、「かがわ縁結び支援センター」を開設しました。地方公共団体が主催するなら、その趣旨により合致し、すばらしい結果が得られるのではないかと考えて、私は事業の断念を決意して、「かがわ縁結び支援センター」の動向を注視していました。先月9月の定例県議会で、その成果発表が浜田恵造香川県知事からありました。
2016年の10月から19年の9月までの3年間で、930組のカップルが誕生し、うち65組が結婚したとの報告がありました。また通常のプロセス以外の縁結びイベントでも、7組が成婚したようです。イベントでの出会いはハイテンションになっている場合が多く、通常活動よりリスクがあるのではと、私はほんの少し危惧しています。
通常の活動は、男女がサポートセンターに出向き、データー収集に向かい合います。タブレットの質問項目に答えて、自分のプロフィールをまとめます。男女が同じように、自己プロフィールを作成し、また閲覧できるようになっています。イベント出会いより冷静に、自分に合う人かどうかの判断が出来ます。そして双方が「会いたい」となれば、係員が二人を引き合わせます。女性優先で、独身・所得証明も取り付けます。
私が「高松縁結び支援センター」を作る時には、このように慎重を期した出会いを想定していました。「かがわ縁結び支援センター」も、同じやり方です。最初の出会いでは、携帯電話も持たず、互いの素性は名前も含めて明かさず、何度かの出会いの後にメール交換など、次のステップへ進むというモノでした。
なお香川県は、今後も市町と連携し、県全体で結婚を希望する独身男女を応援する機運の醸成を図っていくとしています。以前浜田恵造香川県知事にこの県の取組を尋ねた時、知事は愛媛県の動きに共鳴したと言っていました。やはり2014年に開催された、「地方創生全国協議会 第一回全国大会」での、茨城県の動きに端を発しているのは間違いないと思います。
私が香川県やアパマンの活動を偉いと思うのは、今更「縁結び支援活動」をしても人口増につながるまで、いったい何年かかるのかと文句を言う人が多いのですが、それでも賽の河原の石積みのようにアクションプランを展開する両者は本当に偉いと思います。文句を言う前に改善活動の実践をする、これが自分たちが出来る生きるためのアクションだと思います。