明後日9月1日(日)日経資産運用フェアin高松が、みどり栗林ビルで開催される。13時からは、田村正之(日経紙面解説委員)さんの基調講演が行われる。そのタイトルが、「老後貧乏にならないためのお金の法則」。標題の著書は、2冊とも2018年に上梓された、私の知る限りでは最新書だ。偉そうに言っている私ですが、恥ずかしながら御尊父・田村日出男様から頂いたモノです。
前書は、「つみたてNISA」、「イデコ」で超効率投資を薦めるモノです。「非課税+手数料ゼロ」をフル活用し、老後貧乏を防ぐ。金融機関・商品選びなど肝となるノウハウを解説している。田村流は一貫して、「長期・分散・低コスト」。これをうまく駆使して、早くから(若い頃から)少しずつ(少額)投資することに尽きる。これからの時代、若年層への「金銭教育」が必要だと痛感する。
2018年から始まった、積立方式の少額投資非課税制度(つみたてNISAニーサ)。年間40万円を上限に、本来は2割課税の投信の値上がり益や分配金に対する課税がゼロになる制度。非課税期間は、20年と長期です。これに対して2014年から始まっている一般NISAも、これまで同様に利用できます。
一般NISAは非課税期間が5年ですが、非課税枠が年120万円と大きいことが特徴です。タダ問題なのは、「つみたてNISA」と「一般NISA」は同じ年に併用はできず、年ごとに選ぶ仕組みです。本にはこう書いてありますが、では具体的にどうすれば良いのか。また私のような還暦過ぎて、片方の足を棺桶にかけているような高齢者はどうすれば良いのだろうか。
私も87歳までは生きるつもりで準備はしていますが、100歳となると、心配です。にわかに吹き出した人生100年時代、公的年金が一番と田村正之さんも書いていますが、政府の年金健康診断で、これまでの年金
支給額、開始期間も変更を余儀なくされそうです。「国家詐欺」という本がやがて店頭に平積みされることでしょう。
人生100年時代に向けた安心老後へのロードマップ(264項)によれば、基本的考え方として、公的年金を70歳まで繰り下げ、それで42%増えた公的年金を終身で獲得。70歳までの繰り下げの期間を、イデコやNISA資金、預貯金の取り崩しなどで賄う。イデコ、つみたてNISAの資産形成期は、国内外の株式主体で運用(50代後半以降は株式の比率の引き下げも)。
やはり若者向けの作戦が、実に多くちりばめられている。一方後書では、年金額は決まったモノではなく、自分の選択や働き方次第でかなり大きく変わること。実質的な金額は所得代替率の低下ほどは大きく減らないし、加入者が予想を上回っていることなどで年金財政は一般的なイメージより好転しつつありますと書かれている。
田村正之さんの著書には、「おわりに」で世話をかけっぱなしの両親と家族、その他関係者に感謝いたしますで終わる。日本経済新聞社に勤務し、「資産運用日経フェア」に講師出演したり、こうした有益な本を上梓しながら、両親と家族への感謝を忘れない人柄。1日はどんな話が聞けるのか、楽しみです。もちろん私は、早くに予約を入れてあります。