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隣の嵐くん
明治大学の関修先生が2014年6月4日に上梓した、2020年末で引退する嵐の五人について、カリスマなき時代の偶像とサブタイトル付きで紹介している一冊です。私は芸能界とりわけアイドル系は浅学非才で、正直よく分からないのですが、それでも「嵐の五人組」は知っています。一番印象的なのは、JALのテレビCMとポスターと機体かな。

嵐という主人公を取り上げていると言うのもこの本を読むきっかけですが、明治大学の先生(法学部非常勤講師)が、この嵐を中心とした社会的現象ジャンルの授業を長くやっているというのも特筆されることだと思い、買ってみました。もちろん2014年は、今から5年も前のことですから、嵐の2020年引退は知るよしもない。つまり思い出としての「嵐」ではなく、「旬の嵐」を分析しています。

同書は、フランス現代思想や精神分析学といった学識を基に、メンバーの関係性やその魅力を多元的に読み解いた意欲的な一冊だが、講義ではそのような学術的分析が必要かも知れないが、一般人が本で読む内容は、そのところを飛ばして読んだ方が面白く、著者の真の主張が伝わると思う。

現代とは、実にストレスフルな時代なのです。そんな日常の中で、その人のよさも相まって、嵐が一服の清涼剤となっているのは確かです。「終章」では、嵐的あり方(アラシック)が嵐と比肩する偉大なアイドルグループ、SMAPとAKB48のそれぞれと何処が異なっているかをコモンセンス(常識)やコモンロー(判例法)と言った言葉に見られる「コモン」というキータームを用いて、その「上質さ」を明らかにしている。

嵐がJALなどのコマーシャルCMのキャラクターに採用されるというのは、当該商品ひいてはその企業のイメージにマッチしているから。果たしてそこには、どのような共通点があるのだろうか。それは一口で言えば、「上質な市民生活」に他ならない。嵐がブレイクしたのはアイドルでありながら、まさにある種の「質の良さ」、「品格」が感じられるからではないでしょうか。

JAL・日本航空は、1953年の創業以来1987年に「日本航空株式会社法」が廃止されるまで、半官半民のまさにナショナル・フラッグ・キャリア(国を代表する航空会社)として繁栄を極めました。ところが民営化の後、業績不振に陥り財政破綻を来たし、2010年には会社更生法の適用を東京地裁に申請するに至ったのです。そして会社更生が完了し、民間会社に復帰できたのは2011年3月のことでした。

このJAL再生については、わが師の稲盛和夫塾長が登場するのですが、民主党政権下で、唯一の成功事業は、JAL再生に稲盛和夫を選んだことだと思います。当時の国土交通大臣・前原誠司の後援会長を、稲盛和夫がやっていたことから、白羽の矢がたったとか。私が塾生になった頃のドラマで、「50万人JAL応援団」を組織して、搭乗をした。その後遺症で、いまだにJALに搭乗している。

話はそれたが、つまり嵐がキャラクターに選ばれたのは、JAL再興を賭けての「顔」という大役に嵐が最適だったのです。機体に嵐が描かれた「嵐JET」も空を舞いました。JALの日本の「顔」たる航空会社への地位回復に、嵐は一役買った。それは他ならない、「嵐」が「良き日本人」一般の象徴だったからではないでしょうか。

こうしてCMの世界でも、嵐はブレイクしたのです。日本人の顔として。それは嵐が日本を代表するアーティストだからというより、日本人そのものの典型だからではないでしょうか。弊社隣のYちゃん(新婦)が、先に読むから貸せと言って持ち帰った。読書感想文を「会長日記」に書いてくれないかと哀願したのだが、ホトホト。



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| 社長日記 | 09:53 AM | comments (0) | trackback (0) |

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