ホテルルートイン石巻石央を9時出発し、目的地の『航空自衛隊松島基地』へ入ります。案外近くて20分も走れば、もう基地の一角へ辿り着きました。基地は広いな大きいな、正面門から入りますが、事前予約をしていても時間がかかります。やがて広報官が乗り込んで、バスは基地内へ入ることが出来ました。目指すは『ブルーインパレス』、6番機の1尉浅香光司さんが香川県坂出高校出身。
航空学生67期の浅香光司さんは、2024年3月ブルーインパレスに配属される。師匠の加藤1尉から伝統と技と精神を受け継ぎ、今年度からデビュー。3年任期と言われて、丁度半分。弟子を教える時期が迫っています。お名前の『光司』は、貴乃花の本名『花田光司』から。TACネームも貴乃花からの『TAKA』(コールサイン)、頂いたサインもTAKAでした。
今年4月27日の善通寺第14旅団の記念自衛隊まつりに、航空自衛隊の『ブルーインパレス』が飛んでくると大変な人出でしたが、ドクターヘリの運航に支障をきたしてはならないとして、展示飛行は急遽中止となりました。この時の人出は大変なモノで、式典来賓も車を降りて基地まで歩いたと言われておりました。関西空港から、屋島・サンポート・瀬戸大橋までは飛行したようです。
今日も結局滑走路まで出て、1番と2番機は飛び立ちましたが、今日の4番機、浅香光司さんら2機は近くにハンググライダーが飛んでいるとの情報で、またも飛行中止になってしまいました。そのかわり、浅香光司さんとの会話時間が多くとれ、自分の愛機『ブルーインパレス』T-4をなめるように見て回り、丁寧な解説をしてくれました。T-4の愛称は『ドルフィン』、1996年から現在も運用されている国産中等練習機で、3代目にあたります。
青と白にカラーリングされた6機のT-4が大空を舞台に飛び交うアクロバット飛行はとても見応えがあり、その曲技に地上は大きな感動と歓喜の声に包まれます。また、世界の曲技飛行隊の中でも、ブルーインパレスはスモークを使った空中描画が得意なチームとして知られています。チームの正式名称は、宮城県松島基地の第4航空団に所属する『第11飛行隊』です。ブルーカラーは、基地周辺のコンビニの郵便ポストまでも青でした。
時間は戻りますが研修の昼食は、基地内食堂で隊員さんと同じモノを食べることになっています。今日はカレーでした。ライスは自分でよそり、白米と麦飯が選択できます。食品ロスをなくすためにも、量は自分で決める方法が、各基地で取り入れられています。その後は、購買部で買い物をします。なんだかんだで、1万円を超えてしまいました。ここが楽しみです。価格は隊員用で、数が多いためか高くはありません。
自衛隊は昨日の石巻でも、神様仏様自衛隊様と思うほど、災害普及などに欠かせない存在です。至近の能登災害でも、自衛隊が先陣を切って復興に努力してくれています。孫のような若い隊員さんと話ながら、「日本を守ってください」と思わず口にしていました。「任せてください」と彼は破顔でした。いろいろな質問をしましたが、燃料は自らのタンク車で運びますが、製油はやってなく、製油会社から毎日仕入れているとか。
気になる使う燃料の量ですが、全国の自衛隊基地で1年間で使う量は、国内の航空会社が1日に使う量より少ないそうです。東日本大震災の津波は、ここブルーインパレスへも甚大な被害をもたらしましたが、結果格納庫は4㍍かさ上げしています。滑走路はそのままですから、スロープで出入りしていますが違和感はありません。時たま大型戦闘機が上空を通過しますが、この爆音は航空自衛隊の『ブルーインパレス』の比ではありません。
今日の訓練飛行の一部始終を近くで拝見しましたが、パイロットが搭乗してからも離陸までには時間がかかります。危険と背中合わせの世界ですが、安全性には本当に十二分の注意が計られています。パイロットの安全確保が一番、消防隊もまず救う、次に消す、そして広がらないように守ると口にしていました。消防の車両も、初期消火を旨としています。
いずれにしても日本国の国民の生命と財産を守ってくれる組織は、自衛隊です。今日も良い研修になりました。国民の多くが、国防の意識を高めなくてはなりません。