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『2030-2040年日本の土地と住宅』by野澤千絵・明治大学政治経済学部教授
あと5年で、首都圏の不動産は大きく動き出す!これから住宅流通量が増える駅近エリアを大胆予測と副題のついた新書本が2024年12月に出ています。内容紹介では、東京23区の新築マンションの平均価格が1億円を超えた。なぜ都市部の住宅は高騰しているのか。もう富裕層しか手が出せないのか。そんな現役世代の不安を払拭したいと、都市工学者は立ち上がった。

再開発とタワマンの『罪』を炙り出し、2030年、2040年に中古マンションと中古戸建てが流通する駅前の土地はどこなのかをデーターに基づき徹底分析。エリア別ランキング表を作成した。現役世代にエールを送り、これまでの都市政策を一喝する。不動産業界には何とも夢と希望が持てるこの1冊。暮れから新年にかけて一読しました。会長日記の著者は、現役不動産業者。たまに不動産関連ネタを書きます。

著者の野澤千絵・明治大学政治経済学部教授は、「後輩にも優れた奴がいるな」と感心していたところ、紹介欄には大阪大学卒とか東京大学とかの名前が多く、「なるほどな」と合点したところであります。それはともかくとして、昨日もオイスカ四国支部常任幹事会でアムロンの岩﨑敬子さんが、「年明けに銀座のマンション買ったよと中国人の友達から電話をもらった」と。2億3億と予想しながら、「高いよね」と「中国人しか買えないね」で一致しました。

著者は主要4駅(東京駅・渋谷駅・新宿駅・池袋駅)のいずれかに、乗り換え時間を含めて概ね30分以内でアクセス可能な駅を対象に、これらの駅から徒歩10分圏内にある町丁目を抽出し、該当する駅毎に、2030年・2040年における中古マンションと中古戸建ての流通増加量を推計しています。なぜなら、昨今の実需層のニーズに合致しそうな立地を中心に、明らかにしようと考えたから。

紙幅の関係で長くなると迷惑をお掛けしますからかいつまむと、2030年・2040年頃に相続を機に流通する見込みの戸建て住宅が大量に控えていて、それらが市場に出回って需給のバランスが改善するというのが著者の考えのようです。さらに専門家として、『建築物の終末期を視野に入れた政策の原則化』をもとに考えると、高コスト構造の再開発で入手困難な価格の分譲マンションを大量につくり「共有化」「区分所有化」によって将来、更新するにも多額のコストがかかる空間を増やすよりも、時代の変化やニーズに合わせた戸建て住宅を再生させていく方が、いびつな都市づくりから脱却する方向に向かう可能性が高いと。

こうした終末期対応のコストを加味しないまま進められた開発の弊害が、数十年という歳月を経て、国土全体で廃墟問題という形で表面化している。建築・開発『後』の土地・建物の実効性ある維持管理や、終末期対応の策を構築することは急務です。事前の予防策として、個々の所有者等が維持管理費や解体費が高額となるような一定規模以上の建築・開発行為・不動産取引に対して、例えば、事前徴収(積立等)制度や、解体費がまかなえる新たな保険制度の創設、その加入義務化と共に、それについての優遇措置等を講じることなどが考えられます。

これとよく似た私の持論は、これからの分譲マンション建設は『定期借地権土地』を活用し、『所有権土地』より安く立ち上がることからその差額1戸200~400万円を国がマンションデベロッパーから預かり、解体まで保管し、国債程度の金利を管理組合に還元する循環制度をつくる。その為に手間暇かかる時間軸から、この部分の媒介報酬を新しいジャンルとして設け、手厚く扱うと言うのが私の考えです。社会正義にプラスの報酬というアドバンテージをつけ、推奨する。

つまりこれからの都市政策のベクトルは、駅周辺をひたすら高く大きく開発する『都市再生』から『生活圏の再生』に力点を置く政策に転換することが重要だと結んでいます。防火対策が出来れば、木造高層(5~8階程度)住宅もありかと思います。少し長くなりましたが、1億2億円のマンションの居住空間でも、拙宅のぼろ家で毎朝やっているランニングマシンは使えないそうです。田舎暮らしも良いですよ。



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| 社長日記 | 09:27 AM | comments (0) | trackback (0) |
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