2025,01,05, Sunday
四国新幹線について、高松市が来年度(令和7年)、経済界から提言されたサンポート高松周辺への新駅設置が妥当かどうかを探る立地可能性調査を行う方向で準備を進めていることが分かった。概算事業費や乗降客数、経済波及効果を試算するなどして『たたき台』をまとめ、市民や地域も巻き込んで議論を活性化させたい意向だ。
四国新幹線は1973(昭和48)年、今から50年ほど前に『基本計画路線』に位置づけられたモノの、長年にわたってその後のアクションがなかった。理由の一つは『瀬戸大橋』、国家プロジェクトの一つ20世紀最大の公共事業が高松を中心とした四国で進められた。その分四国新幹線構想は、最下位まで位置づけが下がった。香川県人としては3本目の橋は、愛媛大分県間架設が望ましいのであったのだが、しまなみ海道(瀬戸内しまなみ海道)の大橋建設計画が進められていた時期において、愛媛県選出の建設大臣だった人物は 武知勇記(たけち たけき)氏でした。 瀬戸大橋3本のために、四国新幹線は遅れた。実現には需給や地形・地質などを調べる法定調査を国が実施し、それが整うと『整備計画』に格上げになります。その為に地元が主体的かつ具体的な検討、議論を行いながら気運を高めることが重要と考えられています。このため市が調査費として約2500万円を令和7年度の一般会計当初予算案に計上する予定であります。 サンポート高松へ新駅設置を提言した『香川経済同友会』は、2021年に高松駅候補として市内4地点を挙げていたが、サンポート地区では県立アリーナや外資系ホテルなどの建設が進み、昨日の小欄でも取り上げた『高松環状道路』からも候補地を1本化。昨年11月に、香川県と高松市に提言書を出していた。21年に提案した①JR栗林駅付近②コトデン伏石駅付近③高松空港地下とサンポート周辺の新駅適正度を測ると見られる。 高松市が調査結果に基づき、サンポート高松駅に意見集約を果たし、地元の熱意を上げるためにも、さらなる具体的数字が必要になる。しかしこれとて、調査は東京に本社を持つ国土交通省の息がかかった民間事業者(政策研究機関=シンクタンク)が行うモノだと推察できる。必要悪と言ったら失礼だが、こうして国の決定は、『民意』を盾に決定・実行されることがある。 この課程は出来レースかもしれないが、検討には昨日の小欄『高松環状道路』にも書いように、専門的な知見が多く含まれている。技術的には瀬戸大橋を渡ってJR高松駅に入るルートは、効率的ではないかも知れないが、決定すれば高速道路を曲げるリスクよりもっと簡単にルートが決まるかも知れない。専門家の意見に期待が広がる。私も四国新幹線の新駅は、サンポート高松周辺案に賛成です。 |