2024,05,25, Saturday
「宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることが できる報酬の額」の一部改正(案)について改定が予定されています。第1段としてすでに、400万円以下の不動産に関しては400万円上限の18万円(消費税別)まで売主から受領できるように改定されています。この度第2段の改正が、以下のように予定されています。国土交通省からの案(一部省略)を以下に添付します。
使用目的のない空家の数が増加を続ける中、早い段階から活用等の空家対策に総合 的に取り組むため、空家等対策の推進に関する特別措置法(平成 26 年法律第 127 号)の一部改正(令和5年 12 月施行)が行われた。さらに、新たな国土形成計画(令和5 年7月閣議決定)において、空家を活用した移住・二地域居住等の環境整備等により地方への人の流れの創出・拡大を図ることとされた。 このように、空家等の未利用不動産の流通の促進が喫緊の課題となっており、不動 産業の有するノウハウの活用や役割拡大が期待されている状況にある。 こうした状況を踏まえ、令和5年 12 月1日に開催された社会資本整備審議会産業 分科会不動産部会においては、不動産業における空き家対策の推進に向けた取組について議論が行われ、今後「不動産業による空き家対策推進プログラム(仮称)」の策定(本年中頃を目途)を目指し、さらに取組を具体化することとされた。 この一環として、宅地建物取引業法(昭和 27 年法律第 176 号)第 46 条第1項の規定に基づく宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額」(昭和 45 年建設省告示第 1552 号)の一部を改正することとする。 2.概要 (1)低廉な空家等の売買又は交換の媒介における特例の改正 第七「空家等の売買又は交換の媒介における特例」を改正し、低廉な空家等(売買に係る代金の額(消費税等相当額を含まないものとする。)又は交換に係る宅地若しくは建物の価額(消費税等相当額を含まないものとし、宅地又は建物の価額に 差があるときは、これらの価額のうちいずれか多い価額とする。)が 800 万円以下 の金額の宅地又は建物をいう。)の売買又は交換の媒介に関して依頼者から受ける 報酬の額(消費税等相当額を含む。)については、宅地建物取引業者は、第二「売買又は交換の媒介に関する報酬の額」の規定にかかわらず、当該媒介に要する費用を勘案して、第二の計算方法により算出した金額を超えて報酬を受けることができることとし、この場合において、当該依頼者から受ける報酬の額は 30 万円の 1.1 倍 に相当する金額を超えてはならないこととする。 (2)省略 (3)長期の空家等の貸借の媒介における特例の創設 第四「貸借の媒介に関する報酬の額」の特例として、長期の空家等(現に長期間 にわたって居住の用、事業の用その他の用途に供されておらず、又は将来にわたり 居住の用、事業の用その他の用途に供される見込みがない宅地又は建物をいう。) の貸借の媒介については、宅地建物取引業者は、借主である依頼者から受ける報酬 の額が借賃の1ヶ月分以内(居住用の場合は 0.5 ヶ月分以内(媒介の依頼を受ける に当たって借主の承諾を得ている場合を除く。))である場合に限り、第四の規定 により算出した金額を超えて、合計で借賃の2ヶ月分までの範囲で報酬を受けるこ とができることとする。 (4)省略 (5)その他 ① 上記(1)から(4)までの改正に伴い、所要の規定の整理等の措置を講ずる。 ② なお、媒介契約の締結に際しあらかじめ、上記の上限の範囲内で、報酬額につ いて依頼者に対して説明し、合意する必要があることを「宅地建物取引業法の 解釈・運用の考え方」(通達)に明記する。 3.今後のスケジュール 公 布:令和6年6月中(予定) 施 行:令和6年7月1日(予定) |