2023,02,16, Thursday
新聞チラシに、大手住宅メーカーの全27棟団地の分譲住宅販売広告がありました。滅多にチラシを見ない私ですが、この企画にはある意味驚いたのです。場所が高松市出作町で、弊社と同じ町内であります。全棟太陽光発電システム搭載4,000万円台の、もちろん新築分譲住宅です。カーテン・照明(全居室)と、エアコン2台つき。圧巻は、太陽光発電システム搭載。まさに、田舎における都会仕様です。
東京都が新築住宅に、太陽光発電システム搭載を推奨すると聞いて、驚いた私ですが、大手住宅メーカー品に限定のように報じられていましたが、いずれにしても高級住宅には太陽光発電システム搭載が当たり前の常識に誘導したい思惑が透けて見えるのです。私は初期負担が大きすぎると、危惧するところです。最初の住まいは、安いが良い。 このチラシ主も、大手住宅メーカーですから当然全国展開の一環だと捉えていると思います。太陽光発電システムについては、小欄で既報通り、パネルが1枚でも毀損したら、全体の発電量が下がります。直ちにパネルの交換が求められますが、最悪の場合は足場の設置が必要となる。事故がないと仮定して、初期費用の回収に20年程度はかかりそう。 東京都の立場では、将来の電力不足を補う方策として太陽光発電システムが遡上に上がっていると思いますが、それは電力会社や国の責任で、少なくとも庶民に頼る問題ではないと思います。太陽光発電システム全体価格が安いのであればまだしも、仮に300万円だとしても、月額5万円の電気料で計算して60回、5年間償却だけにかかります。10年すれば一部部品交換の要ありは、常識になっています。発電量が不足すると、電力購入が別途必要となります。 住宅にかける初期費用は、出来るだけ抑えるべきです。マイホームローンの一番のリスクは、『離婚』。次は『金利高騰』ですが、3番目の『災害』も心配されるところです。先のチラシの内容から拾ってみると、販売価格3,980万円(税込)、月々返済額80,997円、ボーナス時加算額107,058円(年2回)35年ローン。晩婚化が進み、完済が定年後となる人も散見されます。 不動産業界40年の私には、豪華絢爛の佇まいほど、映画などの虚構の作られたセット施設に見えます。マイホームは、安く手に入れて、後に大きく立派にすれば良いと老婆心ながら一言申し上げておきます。 ここから |