香川県が商業・宿泊施設の誘致を目指しているサンポート高松の最後の県有地・B2街区について、かねてより買主とその利用方法を審査していたところ31日、土地の売却先となる活用事業者を四国電力に決定したと発表しています。四国電力は、世界的な外資系ホテルグループが運営する19階建てホテルを2025年9月ごろに開業する計画を提案。公募に応じた2社のうち、四電案が入選案となった。
場所は、サンポート高松の高松港旅客ターミナルビルの北に隣接する面積5034㎡(約1500坪)の未利用地。現在は、イベント時の臨時駐車場などに使われているだけ。私もとある企業に購入を打診したが、残念ながら条件が整わなかった。高松市内を見渡しても、これだけの位置にこれだけまとまった土地はない。購入には価格もさることながら利用方法も問われるが、複合体で有効に使えるかどうかがカギだった。
四電は、延べ床面積約2万1700㎡(約6500坪・容積率400%超)、客室数100室程度の19階建てホテルを核とした広域観光拠点作りを提案。ホテルの運営は国際的な格付け機関から最高の評価を得ている外資系ホテルグループが行い、25年大阪・関西万博の会期中に開業。香川の国際的な都市ステータスを高め、活力ある街づくりを目指すとしている。既存のJRホテルクレメント高松とのコラボレーションも、1+1が3にも5にもなりそうで興味津々。
土地の売却価格は、契約時の評価額を基準に県が決める。小欄で紹介したように、1月1日現在の公示価格を用いる。多少下がっている。昨年10月1日時点の評価額に基づく参考価格は、15億2500万円。県は月内に四電と基本協定を交わした後、土地売買契約を締結する。四電はホテルグループ側とすでに協定を結んでおり、今夏ごろに具体的な事業計画を公表する予定。
サンポート周辺では、2023~25年度にJR四国の新駅ビル、新県立体育館、徳島文理大香川校が相次ぎ完成する予定。大阪・関西万博の集客効果の取り組みも期待出来、県は「サンポート地区のにぎわいの創出をはじめ、県全体の経済活性化につながるよう取り組んで行く」としている。楽しみがまた増えそうで、ウキウキワクワクする春の便りです。