毎日面白いネタを下さる、千葉市在住で高松商先輩の吉田勝昭さん。余りにも熱心な執筆に参ったと脱帽しきりですが、その中でも私が勝手に「これ頂戴」とおねだりをして、小欄に転載させて頂く記事の一つが本日の『猫』であります。パッと見には、可愛い猫の写真ですよね。実はこれが鉛筆書きの絵だというのです。
今にも息遣いが聞こえそうな猫やウサギ――。「音海はる」のペンネームで活動する山形市の大学3年生、工藤陽輝さん(20)の描く動物画が国内外で話題を呼んでいる。右目が見えないことから、こだわるのは「瞳」。色鉛筆で丹念に色を重ねて命を吹き込む作品は「写真にしか見えない」「生きているみたい」と評判だ。
高校2年生のとき、友人作の色鉛筆による風景画に衝撃を受けた。「子ども向けの画材だと思っていた色鉛筆で、こんなに繊細な表現ができるなんて」。休日を使って自分も挑戦した。最初に題材に選んだのは猫。「かわいい」という単純な気持ちだった。なかなか思い通りに描けず、猫カフェに通ったり、写真を眺めたりしながら練習を重ねた。
病気の影響で右目を失明した音海さんが動物の輪郭を決めた後、まず色を入れるのは目の中心部の瞳だ。「ハンディを負っている意識はない。でも、目を大切にしようという思いで最初に集中して描いている」。光の反射などを計算し、重ね塗りして繊細な色味を出していく。
これまでウサギやトラ、カブトムシなど約100点を完成させたが題材の半分は猫。「ずっと描いているから愛着がある。でも実は猫アレルギーなんです」と笑う。大学では美術表現を専攻する。卒業後は就職せず、色鉛筆画家として生きていくつもり
(日本経済新聞 2022.1.4夕刊)より 吉田勝昭
画才の才がない私には、何とも表現のしようがない作品です。今の時代、平凡な就職をしなくても色鉛筆画家で、しっかりと喰っていけると思います。私もこの年ですから当たり前かもしれなせんが、目にはハンディーを負っています。音海はるさんほど深刻でないだけに、ここまで深掘りが出来ていません。若いはるさんに、就職しなくても春は必ず来ますよ。楽しみにしています。吉田勝昭先輩、ありがとうございます。