2021,12,16, Thursday
16日の四国新聞に、標題の嬉しいニュースが報じられています。内容は、『企業の製品安全に対する取り組みを表彰する「製品安全対策優良企業表彰」の経済産業大臣賞に、高齢者向けケアシューズメーカー徳武産業(さぬき市)が選ばれた』と言うモノです。四国の企業が同賞を受賞するのは初めてのようです。大変名誉なことで、同社のこれまでの取り組みが高く評価されたことになります。
徳武産業の十河孝男会長とは、古くは県中小企業家同友会からは、直近は盛和塾まで、ひたすら突っ走る先輩経営者の背中をひたすら追いかける私で、もう40年になりました。銀行員から転職し、娘婿として妻の実家の家業を継承。結果いろいろな勉強をされて、左右別サイズの靴を製造販売するなど、使う人の使い勝手に合わせた販売提供をして来ました。これまで、数え切れない『受賞』を得ています。 報道にもあるように、高齢者の転倒を防止するため、爪先に適度なそりを施すなど筋力が低下した人の歩き方の変化に着目した靴を製造しています。また十河さんが一番大切にしているのは『お客様アンケート』で、「これまでどの靴も履けなかったのが徳武製の靴で、外出も出来るようになりました」などのハガキです。社員のモチベーションアップにも、十河孝男さんは巧みに使っています。 十河孝男さんの頭の中には、「田舎の企業に働く従業員」の悲哀も感じているのでは。田舎には働く場所がない、全国に通じる商品とネームバリューがないと無いものづくしの地方企業。そのジレンマからの脱皮も、働く者の総帥として、見事に全てのベクトルをプラスに持って行っています。今では稲盛和夫塾長から、致知出版社の『木鶏』へ軸足を少し移しています。また弊社も真似して、ついていきます。 その父親の背中を見て育った西尾聖子社長は、「商品の企画や製造を評価頂けてうれしい。審査の過程で見えてきた課題点も踏まえ、今後に生かしたい」と話している。他人目からも順風満帆のように見えるが、徳武産業の製造工場の主力は中国にあります。十河孝男さんの人徳で、生産体制は磐石ですが、私は国内回帰を主張しています。何も徳武産業だけの問題ではありませんが、全企業に「帰ってこーいよ」と声を大にしたい。何はともあれ、受賞おめでとうございます。 |