2021,11,05, Friday
プロ野球日本ハムの新庄剛志新監督(49)が4日、札幌市内で正式契約を結んだ後に就任記者会見に臨み、抱負を語った。派手なスーツ姿に軽妙な身振り手振りと相まって、新庄カラーは現役時代以上に鮮やかだ。往年の『巨人の星』的なストイズムが、想像だにしなかった自由さが、そこにはある。時代かとも思うが、やはり新庄剛志BIG BOSS(監督と呼ばないでビッグボスと)は別格だろう。
新庄剛志選手のイメージは、やはり阪神タイガース時代に遡る。その後渡米し、大リーグのチームを渡り歩き、帰国後に日本ハムファイターズに在籍した。破天荒の外野手として、日本ハム時代は、試合以外でも野球ファンを楽しませた。その新庄剛志監督が、2022年からチームの指揮をとり、「優勝なんかいっさい目指さない。地味な練習を積み重ね、勝った勝った勝った勝った、それで9月頃に優勝争いをしていたらいい」と語った。 新庄剛志監督と日本ハムとの契約は、期間1年で年俸1億おまけに背番号1という、世間相場からかけ離れた条件であります。2006(平成18)年に、現役を引退して以来15年ぶりの球界復帰で、心配もあります。3年連続5位に沈んだチームの立て直しを託されたが、昨年6位のオリックスが、今年はリーグ優勝を飾った。どのチームも、実力は紙一重。 人気先行の新庄剛志監督だが、球団はまず勝つことを求めている。優勝する望みのないチームでは、選手の成長はあり得ない。これに対して、「メンタル的なモノを鍛え、ピッチャー3人、野手4人のタレントがいれば楽しいチームになるし、強くなる」と方針を端的に語る。まずは来季の成績だが、今年5位だから3位までのAグループ入りしたら御の字。のっけからの1位となったら、その後が続かないように心配する。 大谷翔平選手を育てた日本ハム、最近はドラフトでもパリーグ忌諱は全く感じられない。『人気のセ・リーグ、実力のパ・リーグ』と言われるが、人気もサケの遡上のように、力強く高まる。選手の考えも聞いて、判断するリーダーが求められている。しかし有名選手と指揮官は、往々にして反比例する。自分が出来たことを、選手に求めすぎてしまう傾向が強いからだ。『名選手名監督にあらず』と言われる所以であるが、果たして新庄剛志監督はいかに。 2023年に北海道北広島市(広島県にあらず)での新球場開業を控える日本ハム球団には、新庄剛志監督を見に行ってみようという盛り上がりは恐らくあるだろう。新球場は『ベースボールパーク』とか『スポーツパーク』とか呼ばれる総合スポーツ公園らしいが、札幌の旧市内から10数キロも離れている。よほどのインパクトがなければ、球場に足を運ぶファンは少ない。野球だけ、行って観てすぐ帰る人もいるだろう。 新庄ファンのみならず、『楽しい場所』となれば、地元客のみならず観光客も足を運ぶ。恐らくソフトバンクのように、ホテルを併設するのだろうが、食べるモノも大切だ。広島球場へ行ったら、帰りには『広島焼き・牡蠣入り』を食べずには帰れない。まして北海道は、札幌ラーメン・コーン・ホタテ・鮭・ジャガイモ・イクラ・蟹・スイーツ、紙幅が足りない。 |