2021,03,22, Monday
石丸製麺(高松市・石丸芳樹社長)は22日、東京都内で新商品発表会を開き、全粒粉を100%使用した乾麺の開発に成功し、「国産小麦をまるごと使った食物繊維たっぷり細うどん」として31日から売り出すと発表したと報道されています。当面は香川県内のスーパー、自社の通販サイトで販売し、徐々に全国展開させる。価格は1袋(2人前200グラム)385円。
健康志向の高まりと共に、近年話題となっている小麦の表皮、胚芽、胚乳のすべてを製粉した全粒粉に注目。国産小麦による全粒粉100%使用にこだわり、2019年9月から1年半かけて商品化した。見た目は茶褐色だが、一般的な乾麺と比べ1食(100グラム)あたりで、食物繊維を4.7倍多く含むため、腸内環境を整える効果が期待できる。タンパク質や鉄、マグネシウムなどの栄養素がバランス良く含まれているという。 私も元麺職人で、乾麺も製造していたことがあります。今に思うと石丸製麺さんのように、「新規開発」というような気概は全くなく、漫然と家業を継承するという思いしかなかったですね。買い求めた日清製粉のオーストラリア産小麦粉を使い、原料にまでこだわることなどあり得ませんでした。石丸製麺さんは、今も昔も県下一・二を争う製麺業者さんであります。 香南町に工場がありますが、近くに『川田製麺』さんがあります。群雄割拠するというか、ライバルがいると、おのずと励みになるようです。『川田製麺』さんは高松空港下で、『かわたうどん』を開業されています。今は新型コロナウィルスで経営も大変でしょうが、高松空港日本航空関係者は、緊急事態宣言の解除が確実視された先週から予約が増え始めたと」としている。株価も上がり始めました。 『うどん』と言えば店先で食べる手打ちうどんや、自宅で食べる生うどんが主流ですが、『乾麺』のうどんも捨てたモノではありません。規模は大きくなかったのですが、私の製麺所でも先代から今で言う『通信販売』をやっていました。きっかけは、地元の人が全国の親戚友人知人等へ贈答するのですが、それが贈られた先から直接注文を受けるようになっていました。半世紀も前のことです。 発表会で石丸社長は、「当社独自の手打ち式製法が商品化を可能にした。しっかりとした食感、昔ながらの小麦本来の風味を楽しんでほしい」と話したそうだ。乾麺となると、「稲庭うどん」と被るかな。私も東京へ出て、初めて「稲庭うどん(秋田県産)」を知ったのでした。麺文化は、宇宙の啓示のように全国津々浦々、日々刻々進化を遂げています。 |