四国新聞の、全5段広告が目をひきます。『運転免許を返納しても、行きたい場所へ。行きたい時に。』、そうなのです『高齢者用の電動車』です。製造販売は、スズキだけではないと思いますが、私が見た広告は、スズキセニアカーET4Dでした。価格の368,000円(非課税)というのは、比較検討材料がないので何とも言えないのですが、肌感覚では高くないと思います。
子や孫からのプレゼントも、多いのかと思います。もう10年以上前のことですが、徳島県の上勝町『おばあちゃんの葉っぱビジネス』の現場ですが、この電動車を使っておばあちゃんの一斉出荷風景を見た時の記憶がよみがえります。どうゆう理由か分かりませんが、電動車の後ろに旗を立てていました。まるで陣旗のような、目印の三角でした。それをなびかせながら、電動車が疾走します。
広告にも書かれているのですが、疾走と言ってもそう感じるだけで、最高時速は1km~6km程度で、速く歩く、ゆっくり走るスピードで、危ないという印象はありませんでした。しかしこれは山間の公道でのことで、自動車が走っていません。私が心配するのは、『高齢者の電動車』がこの付近の公道を競って走り出すと、間違いなく危険だと心配します。渋滞も発生するでしょう。
『高齢者の電動車』は運転免許が不要で、運転免許を返納してから本格的に利用するといったイメージでしょうか。操作がしやすく、音声ガイドなど安全安心機能も充実しているように書かれています。同ET4Eになると、さらにお安く308,000円(非課税)となっています。今私が狙っている、『健康マッサージ機』程度の価格帯です。
私も『健康マッサージ機』を購入した次に、買い求めるのが『高齢者の電動車』かと考えています。しかしこれには先に書いたように、公道をどんどん走るのには難があります。今でも裏道では走る姿を見かけますが、それはあくまで裏道であり、一般車両の少ない時間帯です。日中どんどん走るとなると、やはりトラブルが心配です。
とは言いながら、近未来には現実味を持って、実走行があると思います。どうするか、まず電柱の撤去移動は取り組まなければならない仕事だと思います。出来れば私有地内に、昨今電力会社も疲弊していて、にわかに撤去移動と言われても出来ないと思います。1本、10本、100本という単位でなく、町全体で実行するとなると、大変な費用が予想されます。理想は地中埋設ですが、これにはさらに費用がかかる。
これからのビジネスとして、高齢者市場をターゲットとするマネージメントは欠くことが出来ないと思います。人生100年とは言わないまでも、80・90歳時代はすぐそこにあります。何とも悩ましい現実です。商品に対して、消費税『非課税』というのも、販売加速につながるかもしれません。