2020,11,25, Wednesday
久しぶりに、プロ野球を地上波で見ました。巨人の今年の4連敗(昨年から8連敗)があるかどうか。結果はソフトバンクが4-1で、巨人に勝利して、SMBC日本シリーズ2020チャンピオンに4連勝で輝いた。往年の巨人の強さは、みじんもない。『人気のセ・実力のパ』と言われて久しいが、人気でも巨人は人後に劣るようになってきた。巨人ファンとしては、何とも残念だが、そもそもプロ野球自体も飽きてきた。
私ら団塊の世代のつぎ世代は、『巨人・大鵬・卵焼き』世代と言われ、プロ野球放映が『巨人』だったことからも、多くの少年野球小僧は巨人ファンだった。ずるいぐらい巨人へ、実力のある選手、有望な選手が磁石のように360度どこからともなく吸い寄せられてきた。長嶋茂雄や王貞治選手は、入団以来巨人であったが、張本・金田をはじめ、清原・工藤・小笠原など他球団の看板選手を集めてきた。 日本シリーズを4連覇するのは、1965(昭和40)年から9連覇を成し遂げた巨人以来2球団目となったソフトバンク。就任6年目の工藤公康監督は5度目の日本一となり、巨人と東映(現日本ハム)で計5度優勝の水原茂元監督に並ぶ歴代3位タイとなった。今の力だと、連勝記録はまだまだ続くと思われる。 直近10年の日本シリーズでは、ソフトバンクの7度を含めパ・リーグ球団が9度日本一に輝いている。セ・パ交流戦でもパの優勢が続き、力の差は明らかだ。背景には、選手獲得競争での巨人や阪神などの人気チームの優位が崩れたことにある。時代は変わったと言える。今の時代相撲にしても、往年の『柏戸・大鵬』のようなスーパーヒーローは存在しない。みんなにチャンスがある時代になったと思えば、それもありだと思う。 過去を懐かしんで思い出してみると、巨人は資金力やブランド力を武器に好選手を揃え、12球団最多の22度の日本一を勝ちとってきた。それが2007(平成19)年にドラフト会議での希望入団枠が廃止され、有力選手が球団を選べる制度が消滅。入口の不均衡は、小さくなった。フリーエージェント(FA)や、外国人選手の獲得競争の構図も変化した。 この日本シリーズでのソフトバンクは、パリーグ2位のロッテと熾烈な『クライマックスシリーズ』を戦い、早々とセリーグダントツ優勝を決めた巨人と日本シリーズへなだれ込んだ。ソフトバンクは、今季開幕投手の東浜や正遊撃手の今宮を欠きながら、選手不足を感じさせない戦いぶりだった。球界一の選手層を誇る王者と、普段からその巨大勢力に戦い挑むパ球団が、セを圧倒する構図が定着しつつある。 |