2020,09,14, Monday
自民党は14日、党大会に代わる両院議員総会を都内のホテルで開き、菅義偉官房長官(71)が、岸田文雄党政調会長(63)、石破茂元幹事長(63)を予想通り破って、第26代自民党総裁に選出された。直前の予想では、2位の岸田文雄党政調会長と3位の石破茂元幹事長の得票数に差異は少なく、どうなるかと注目したが、菅義偉官房長官票が20票ほど、岸田文雄党政調会長へ『ほどこし票』として流れたようだ。
自民党の中には、石破茂元幹事長を排除したいという『潮流』があって、最下位=石破茂候補というレッテルを貼って、来年9月の自民党総裁選挙に石破茂氏が出ないようにした舞台裏が透けて見える。石破茂が嫌いだという『人間模様』が、今回の総裁選に色濃くにじみ出ていたように思います。『人と話しているより、黙って本を読んでいる』タイプの人間石破茂候補は、次ぎ出ても勝ち目はないように思います。 香川県内の党員党友の資格者2万人弱のうち、投票率60.81%で、菅氏が5,063票でトップとなり、次いで岸田氏3,460票、石破氏3,418票となったと報告されています。そのため全国的にも珍しい、(長崎・熊本・福島・山形除く)3票を3候補それぞれに振り分けることになった。私ですら、自分と重なる石破氏から菅氏へ、投票を変えました。 そのきっかけは、菅義偉官房長官の総裁選立候補の所信表明演説。「地盤も看板もカバンもなく」、秋田の豪雪地帯から高校卒で東京へ出てきて、段ボール会社で働きながら一念発起、学費が安かった法政大学へ進学。「世の中を動かしているのは政治だ」と考えて、法政大学学生課の紹介で、OBの自民党議員小此木彦三郎の秘書として11年間仕えて、その横浜で市議に当選。2期で、衆議員選へ転出したのが生い立ちと経緯だ。 たたき上げと言ったら『田中角栄』を思い浮かべるが、いみじくも両者とも豪雪地帯出身。我慢強い、辛抱強い性格の元が、雪との戦いで育まれたのか。辿れば96・97・98代安倍晋三首相も、92代麻生太郎元首相も、91代福田康夫元首相も世襲議員であった。政治に関心を持つ私でも、菅義偉官房長官のことは、今回の立候補で知ったくらい。あくまでも、官房長官止まりの政治家としか見ていなかった。 大いに菅義偉官総裁に期待するところだが、そのブレーンの自民党役員候補の名前が挙がり始めた。やはり二階俊博幹事長(81)は外せないようだ。国会対策委員長の森山裕(75)も再任されるだろう。『手堅い菅政権』のスタート『党人事』も各派閥の均衡も保ちながら、それでいて適材適所のように見えます。決定は、15日。16日には首班指名で首相に就任し、その日のうちに第1次菅内閣が誕生します。課題山積の船出ですが、それはいつの時代でも言われることです。大いに期待しています。 |