2020,09,12, Saturday
彗星の如く、次期総理候補として現れた菅義偉官房長官。失礼ながら、毎日行われていた記者発表では、『可もなし不可もなし』の印象が強かった。安倍政権のスポークスマンとして、そつなく役割をこなしていた。その女房役が、急遽表舞台に立ち一躍大本命となるのは、「政治の世界は一寸先は闇」と言われる所以か。
今の段階では、自民党総裁選は菅義偉官房長官の優位が揺るがず、党内の関心は早くも「菅政権」を見越した15日の党役員人事・16日の閣僚人事に移っている感じがする。最大の関心は、自民党幹事長をどうするか。現職・二階俊博幹事長の再任が有力視されているが、他派閥の全面的な協力を得ている背景から、はたしてすんなり行くものか。 国会日程や諸般の状況を見定めると、私は10月か11月に総選挙があると考えています。16日招集される臨時国会では、首班指名を受けて大勢を整えて臨時国会を再度召集し、「所信表明演説」から野党党首の代表質問に答えて『解散』が、菅政権に課せられた仕事だと考えます。ここで菅政権が勝てば、菅政権の長期化が見えてくるのではないか。安倍晋三総裁が率いる自民党は、3度の衆院選と3度の参院選で勝利した。やはり選挙に勝たなければ、政治は出来ない。 そして菅政権の「官房長官人事」が、続いての関心事だ。新聞などでは複数の候補者の名前が取りざたされているが、手堅い菅義偉氏の官房長官は、河野太郎防衛相という変化球を多投する人は避けると思われる。では誰かと言われても、私には判断がつかないが、菅氏が師事した故梶山静六元官房長官の長男・梶山経済産業相の抜擢はどうだろうか。 もう一人組閣となると、副総理の麻生太郎財務大臣の処遇だろう。この人を降ろすとなると、一騒動あると思う。しかしどうだろう、麻生太郎財務大臣はもう十分働いたのでないだろうか。一番好ましいのは麻生太郎財務大臣から、副総理兼財務大臣の『退任』の申し出があれば良いのだろうが、素直に身を引くとは思えない。 次は外務大臣だろう。安倍晋三内閣総理大臣のような外交は、菅義偉官房長官にはできないだろう。すると安倍さんタイプの、外務大臣が求められる。親中派の二階俊博幹事長が留任するとなると、外務大臣は親米派とならざるを得ない。間違っても、習近平国家主席の来賓での来日などの話が復活しない布陣を引くべきだろう。 それから新型コロナウィルスの感染抑止と経済再生の両立、東京オリンピック・パラリンピックの開催、そして急に言われ出した「デジタル庁」新設など省庁横断の政策実現に向けて、適材適所の大臣任官をお願いしたい。「仕事の結果=考え方×熱意×能力」と私は考えており、人口の半分が女性なのに、女性大臣が誕生しない今の自民党政権に「カツ」。 |