■カレンダー■
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31       
<<前月 2024年03月 次月>>
■お問い合わせは■
松野不動産電話番号:087-888-0011
■過去ログ■
社長日記過去ログ
■メニュー■
松野不動産ホームページ
■管理者■
ADMIN ID:
ADMIN PW:
■新着記事■
■カテゴリー■
■月別アーカイブ■
■リンク■
■その他■
■来訪数■
合計: 2248259
今日: 17
昨日: 2220
 

ILC国際研究所の誘致は日本人の誇り世界の尊敬と安全保障
国際リニアコライダー(International Linear Collider:ILC)は、国際協力によって設計開発が推進されている、次世代の直線型衝突加速器です。電子とその反粒子である陽電子の素粒子を、電気や磁気の力で光速近くまで加速して、超高エネルギーで正面衝突させる実験を行います。ILCによって、宇宙の始まりである「ビッグバン」から1兆分の1秒後の状態を、人為的に再現することで、未知なる素粒子を探索し、宇宙誕生の謎を探求します。

1993年の国際将来加速器委員会(ICFA)による推進決定を受けて、ILC計画は欧州・北米・アジアの研究者を中心とした国際共同チームにより、研究が進められてきました。日本の「素粒子物理学コミュニティ」はこの世界に唯一のILCを日本に建設する準備を進め、2013年以降、世界の研究者からも日本におけるILC計画実現は熱望されている状況にあります。

世界の素粒子物理学における”国際プロジェクト”としてILCが完成すると、世界中から多くの研究者や技術者が集い、学び、働く、国際研究都市が日本に生まれ、科学界において世界をリードする日本になることが期待されます。

ILCによって電子と陽電子を光速に近い極限の速度まで加速し、正面衝突させます。すると電子と陽電子は消滅し、宇宙創成1兆分の1秒後の「エネルギーのかたまり」が生み出されます。ビッグバンの再現です。そしてそこから「ヒッグス粒子」をはじめとしてさまざまな「粒子」が噴き出す、これまで誰も再現したことのない現象があらわれます。

その粒子を観測することにより、どのようにして宇宙が生まれ、物質が生まれたのか、という人類が長年抱いてきた謎の解明に挑むことができます。日本は、世界が認める素粒子物理学と加速器技術の大国です。日本はこれまでに、素粒子物理学の研究で湯川秀樹氏、朝永振一郎氏、小柴昌俊氏といったノーベル賞受賞者を多く輩出してきています。

最近では、2008年の南部陽一郎氏、益川敏英氏、小林誠氏の3氏と、2015年の梶田隆章氏のノーベル賞受賞も記憶に新しいことでしょう。茨城県つくば市にあるKEKB加速器は世界で、最も密度の高い電子ビームを作りました。そして、その実験結果は2018年の益川・小林両氏のノーベル賞受賞に貢献しました。

兵庫県にあるSpring8は、輝度・エネルギー・指向性などの点で世界最高の放射光を発生することができます。さらに2009年に稼動を開始した茨城県東海村のJ-PARCでは、世界で最も密度の高い陽子ビームを作るべく現在調整中です。

ILCの設計、建設、運用は、幅広い分野の多くの企業・技術者の人々と素粒子研究者、そして建設地の地域の方々をはじめとする多くの皆さんの力を合わせてはじめて実現されるものです。また、ILC建設による成果は、技術の産業波及、地質や環境などの調査、教育・医療・文化育成への利用など、多岐に渡って還元されていきます。

ILC計画は、まさに、分野の垣根を越えた一大プロジェクトといえるでしょう。この一大プロジェクトで、日本という国が様々な観点で変容することは想像に難くありません。日本は、世界が認める素粒子と加速器の大国。ノーベル賞候補者を多数もち、加速器の技術でも世界のトップを誇ります。

米メリーランド大学と、英BBC放送が2006年におこなった世界約4万人を対象に実施した共同世論調査では、33カ国中31カ国で「世界に好影響を与えている国」のトップが日本でした。ところが「尊敬される国」としての位置は決して高くない、という残念な結果になっています。

世界拠点となる国際研究施設が日本にでき、素晴らしい成果がそこから産まれることは、日本の国際的な地位の向上にもつながり、世界から尊敬される日本への足がかりになることが大きく期待できます。また、ILCの実現によって、国民の日本に対する誇りも醸成することができるでしょう。

ILC国際研究所の誘致は、世界で「最も好まれる国」から更に踏み込んで、日本が「一番多くの国から尊敬を受ける国」となる契機となります。新型コロナウィルスが収束したら、日本がやることは、インバンドで外国の人を集めることではなく、国際リニアコライダー(International Linear Collider:ILC)の技術革新、未来への投資で、世界中の研究者やその家族仲間を呼び込むことじゃないですか。

ILCは巨大な加速器で、建設コストも大きいため、世界にひとつだけ建設することになっていますが、まだその建設場所は決まっていません。これまでに、世界各地でILC建設が検討されてきました(米国のシカゴ、スイスのジュネーブ、ロシアのデュブナなど)。現在の最有力建設候補地は日本で、文部科学省が有識者会議を設置して日本誘致について本格的に検討を行っています。

また、欧米の研究者コミュニティからも日本でのILC建設をサポートするとの公式声明が出されています。ILCを建設するには、しっかりとした硬い岩盤があることが理想的であり、日本国内では、研究者による調査で、北上山地(岩手県・宮城県)が最適な場所だと発表されています。

岩手県は6日、一般会計で総額9323億円となる2020年度予算案を発表しました。東日本大震災からの復興が進み、関連事業が減っていることから、19年度当初予算比0.3%減となった。19年秋の台風19号による被害の復旧にも取り組むほか、巨大加速器「国際リニアコライダー」(ILC)の誘致推進や、北上川流域など3ゾーンの活性化策を盛り込んだ。




| http://nobuchin.0011.co.jp/index.php?e=4850 |
| 社長日記 | 09:54 AM | comments (0) | trackback (0) |
PAGE TOP ↑